研究課題/領域番号 |
20H02808
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山田 洋一 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20435598)
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研究分担者 |
上野 裕 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (00775752)
福本 恵紀 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任准教授 (20443559)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
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キーワード | 超原子分子軌道 / 内包フラーレン / SAMO / Li@C60 / フラーレン |
研究開始時の研究の概要 |
有機分子の周囲に大きく広がった軌道である超原子分子軌道(SAMO)を有機エレクトロニクスに応用するには「有機薄膜のSAMO 」の理解が必須となる。本研究では、安定なSAMOを有するLi内包C60(Li@C60)に注目し、独自に作製したLi@C60薄膜をモデル系とすることで、薄膜のSAMOの高精度計測を実現する。STMにより、SAMOの隣接分子や基板表面の電子系との相互作用を明らかにし、SAMOが薄膜の電子輸送に与える影響を、時間分解 PEEM法により評価する。同時に、化学修飾による薄膜のSAMOの精密制御を達成する。これをもとに、「有機薄膜のSAMOの科学」を世界に先駆けて開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究では、独自に作成した高純度Li内包フラーレン薄膜を利用し、その超原子分子軌道(SAMO)を精密に計測する課題である。SAMOは空間的に広がった非占有分子軌道であり、これを電子輸送に利用することで有機エレクトロニクスにおいて課題となっている電子輸送を大きく改良できる可能性がある。本研究を通じて、Li内包C60やC70の高純度薄膜において、SAMOが薄膜中に非局在化した状態を準備することに成功し、その分子レベル計測に成功した。特に、量子化学計算をにより、SAMOとLi原子位置の関係を解析できたことで、未だ未解明である「膜膜のSAMO」の制御方法について提案することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状の有機エレクトロニクスの大きな課題の一つが低い電子移動度の改善にある。空間的に大きく広がった非占有軌道である超原子分子軌道(SAMO)は高効率の電子輸送に適した軌道であるが、十分研究されていない。本研究では、よく規定され、かつ制御可能なSAMOを有する内包フラーレンの薄膜を独自に作製し、そのSAMOを詳細に研究した。この結果、薄膜中でのSAMOの分布や、そのエネルギーを明らかにすることができた。さらに、理論計算と実験結果を比較することで、内包元素によるSAMOの制御法を提案することができた。本結果は、未だ理解が不十分なSAMOの基礎研究を拓くものである。
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