研究課題/領域番号 |
20H02824
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北條 元 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (90611369)
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研究分担者 |
永長 久寛 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (90356593)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酸化セリウム / 還元過程 / 透過電子顕微鏡 / 電子エネルギー損失分光 / エピタキシャル薄膜 / 酸素空孔 / 格子歪み / 形態制御型ナノ粒子 / エピタキシャル歪み |
研究開始時の研究の概要 |
金属酸化物はそれ自身、またはそれに貴金属等を担持したものが様々な触媒材料として用いられている。これらの酸化物における触媒活性は、その格子酸素の反応性に大きく左右される。そのため、格子酸素の反応性を制御するための指針を得ることは、学術的な観点からだけでなく応用的な観点からも重要な課題である。本研究では、酸化セリウム(CeO2)を基盤材料として、高い反応性の格子酸素を実現するための材料設計指針を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、CeO2を基盤材料として、高い反応性の格子酸素を実現するための材料設計指針を確立することを目的に研究を行った。形態を制御したCeO2について表面の酸素空孔量、および還元処理に対する酸素空孔量の変化を調べることにより、{111}面に比べて{100}面の格子酸素の反応性が高いことが明らかとなった。更に興味深いことに、CeO2の還元の初期過程において、従来言われていた表面の酸素だけでなく、バルク領域の酸素少なからず寄与していることが明らかとなった。圧縮歪みを与えたCeO2極薄膜については、歪みの大きさと酸素空孔量に相関があることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CeO2は酸素の出入りがしやすい特徴を生かし、種々の触媒材料として用いられている。そのためCeO2の触媒特性を理解するためには、その還元過程を明らかにすることが重要である。本研究で得られた成果は、CeO2の還元過程について新しい知見を与えるものであり、CeO2の触媒特性を理解するための更なる基礎的な研究を促進するだけでなく、CeO2をベースとした高機能な触媒を実現するための重要な足がかりとなることが期待できる。
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