研究課題/領域番号 |
20H02827
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
本橋 輝樹 神奈川大学, 工学部, 教授 (00323840)
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研究分担者 |
土井 貴弘 東邦大学, 理学部, 准教授 (20359483)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 結晶構造 / 金属酸化物 / 配位不飽和 / 結晶構造化学 / レドックス |
研究開始時の研究の概要 |
配位不飽和金属サイトを基本骨格とする金属酸化物について、結晶構造化学に基づく材料設計原理の構築と、特異な結晶構造に由来した新規機能性材料を開拓する。 従来の環境・エネルギー材料研究では酸素原子を高密度に含み「配位飽和」金属サイトからなる金属酸化物が主に取り扱われてきた。本研究では、環境・エネルギー分野において未踏化合物であり、配位数の小さな金属サイトを基本骨格とする「配位不飽和型金属酸化物」に着目する。当該化合物の材料設計原理を構築し、配位不飽和サイトに起因した酸化還元(レドックス)活性を活用することにより、酸素貯蔵、酸素反応電極触媒、酸化還元触媒などへの応用展開を図る。
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研究成果の概要 |
本研究では、配位不飽和金属サイトを基本骨格とする複合金属酸化物において新規機能性材料の開発を目的とした。多種にわたる金属酸化物について合成とキャラクタリゼーションを行った結果、以下に挙げるようなレドックス機能性を見出した。(1) 酸素貯蔵材料:メリライト型Mn酸化物、酸素欠損ペロブスカイト型Fe酸化物、(2) 酸素発生反応電極触媒:メリライト型Fe/CoおよびFe/Co/Ni酸化物、(3) メタン酸化カップリング触媒:リチウムケイ酸塩。これらの成果により、結晶性材料中の配位不飽和サイトがレドックス機能性の発現に有利に働き、「配位不飽和化合物」がレドックス機能性材料の有力候補であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境・エネルギー材料開発において未踏物質群であった「配位不飽和化合物」がさまざまなレドックス機能性材料の有力候補であることを立証した。手がけた材料は、酸素ガス製造のための「酸素貯蔵材料」、水分子分解による水素製造に応用可能な「酸素発生反応電極触媒」、炭素資源の有効活用に資する「メタン酸化カップリング触媒」である。本研究では、従来材料と同等またはそれ以上の性能をもつ配位不飽和化合物の新規材料の開発に成功した。
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