研究課題/領域番号 |
20H02833
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石井 孝文 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (50750155)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | 炭素材料 / 電気化学的酸化 / 表面分析 / 燃料電池 / キャパシタ / エネルギー貯蔵材料 / PEFC / 活性炭 / カーボンブラック / 電気化学 / エネルギー貯蔵 |
研究開始時の研究の概要 |
電気化学的酸化による炭素電極の劣化が問題視されている.これを解決するためには,炭素材料の酸化機構を知ることが必要不可欠であるが,その理解は未だに不十分である.炭素の酸化反応は,複雑な化学構造をもつ炭素エッジ面の化学反応であり,その反応機構を明らかにするためには,炭素エッジ面の化学構造を精密に分析する必要がある.申請者は,これまで重水素標識昇温脱離(TPD)分析によって,炭素エッジ面の化学構造を精密に分析できることを見出している.本研究では,この炭素エッジ面精密分析手法を用いて,水系電解液中での電気化学的酸化による炭素エッジ面の化学構造変化を追跡し,炭素材料の電気化学的酸化機構を解明する.
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研究成果の概要 |
本研究では炭素材料の電気化学的酸化挙動をD-TPD分析により追跡した。電気化学的酸化によってフェノール性水酸基(Ph2)、エーテル、カルボニルが優先的に炭素表面に生成していることが分かった。一般的に、電気化学的酸化はエッジ面から進行すると考えられている。しかしながら、本研究の結果において、エッジ面の少ない炭素試料が電気化学的酸化に対して高い反応性を示した。この電気化学的酸化挙動を2つの仮説を立て、その理解を試みた。これらの仮説の妥当性を今後検証していくことで、電気化学的酸化メカニズムの解明につながると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭素材料は電極材としてキャパシタ,燃料電池など多くの電気化学用途で利用されている.炭素材料は酸化反応に弱いという欠点があり,電気化学的酸化による炭素電極の劣化が問題視されている.本研究成果は,炭素エッジ面精密分析手法を用いて,水系電解液中での電気化学的酸化による炭素エッジ面の化学構造変化を追跡し,炭素材料の電気化学的酸化メカニズムを解明へ向けた知見を示すものである.この成果により,炭素材料の耐久性向上へ向けた材料設計指針を与えると期待される.
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