研究課題/領域番号 |
20H02834
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
泉 康雄 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (50251666)
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研究分担者 |
小西 健久 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (40302525)
糸井 貴臣 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (50333670)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | CO2 / 光触媒 / 酸化ジルコニウム / ニッケル / コバルト / X線吸収微細構造 / 密度汎関数理論 / 光燃料化 / 光資源化 / 多電子還元 / 密度汎関数計算 / 協奏機構 / 同位体標識 / 光パルス / 第一原理計算 / C2,3 / 脱励起 |
研究開始時の研究の概要 |
CO2光燃料化で、高効率な光還元サイトは何か、酸化反応を促進するナノ粒子は何か、CO2から燃料までの多電子還元はどうやって可能になるか、が問われる。半導体超薄層化および持続可能な電圧印加により多電子供給し、10, 11族金属合金を合成することで、CH4, CH3OH, C2H4, C2H5OH合成する。パルス幅1μs ~ 1msの励起光で質量クロマトグラム・FTIR・EXAFSにより、13CO2から出発して律速段階が励起パルス幅より速い還元生成物・パルス幅より速い最後の反応素過程で生じる中間種・対応する表面サイト状態を特定、第一原理計算によるエネルギー変化と対照させる。
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研究成果の概要 |
CO2を光照射によりメタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレンを選択合成する光触媒を見出した。Ni-ZrO2光触媒のCO2からのメタン光活性は0.98 mmol/h/g(cat)に達した。一方、Co-ZrO2光触媒はCO2からはメタン、エタン、プロパンを、COからはエチレン、プロピレンを選択光合成した。
これらの光反応経路には、ZrO2表面酸素欠陥サイトが深く関与しており、近傍にM字型に吸着したCO2がOCOH種となり、酸素欠陥サイトと反応して、COH種ができた。その後の生成経路を決定するのが、還元された金属状NiおよびCo表面で、多段階水素化過程を制御しながら、各光生成物を作り分けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CO2に紫外可視光照射することにより、光還元する研究・開発は世界中で広く行われているが、コストに見合う、実用に足りる活性の光触媒、および持続可能な用途に沿った各化合物を作り分けることが求められている。
本研究ではメタンを光触媒的に高速生成するNi-ZrO2光触媒を見出した。Niナノ粒子の還元状態が鍵であり、紫外可視光照射によるZrO2内での電荷分離に伴うCO2の2電子還元反応と、反応種がNi表面に移行した多電子還元過程が光エネルギーを基にする加温(394 K)により進むことを広域X線吸収微細構造および密度汎関数理論計算等により明らかにした。さらにCo-ZrO2で、各光選択生成物の範囲を拡張した。
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