研究課題/領域番号 |
20H02837
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
上野 和英 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30637377)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | Liイオン輸率 / 溶融Li塩錯体 / イオン運動相関 / イオン伝導率 / リチウムイオン輸率 / 液体電解質 / 濃厚電解液 / 電解液 / リチウム輸率 / イオン伝導機構 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では高イオン伝導性と高Li輸率を両立する低分子系液体電解質の創出に向けた電解質設計指針を提示するため、様々な低分子系液体電解質のイオン伝導性、Li輸率、Onsager係数および相互相関項と分子構造、Liイオン溶媒和構造の関係性を明らかにする。検討対象として、従来の非水系電解液、超濃厚電解液に加え、既存の電解液設計指針で考慮されてこなかった解離性が低いLi塩や弱配位性溶媒を用いた超濃厚電解液も用いる。これによって、Liイオン伝導-電解質構造相関の体系化を図り、高イオン伝導性と高Li輸率を両立する低分子系液体電解質を実現するための分子論的条件の抽出を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は次世代高容量・高出力Li系二次電池の実現へ向け、高イオン伝導性と高Li輸率を両立する低分子液体電解質材料のための新しい指標を提示することである。超濃厚電解液を主な検討対象として、イオン間に生じる相関運動を実験的に決定し、電解質構造など分子レベルの情報との関係性を調査することで、高いイオン伝導性と高いLi輸率を発現する分子論的条件を解明した。会合性のリチウム塩を用いると、高リチウム輸率が得られる一方、イオン伝導性が低くなることを明らかにした。また、これらトレードオフの解消には、弱配位性溶媒・アニオンの利用が有効であることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は次世代高容量・高出力Li系二次電池の実現へ向け、高イオン伝導性と高Li輸率を両立する液体電解質材料に関する研究で重要な社会的意義を有する。また、方法論として、材料化学的な見地から行われてきた従来の電解質設計にOnsager相反定理および線形応用理論による普遍的なイオン伝導の考え方を取り入れ、これまで考慮されてこなかったイオン伝導のOnsager係数および相互相関項を実験的に決定し、電解質構造など分子レベルの情報との相関性を明らかにすることで、高いイオン伝導性と高いLi輸率を発現する分子論的条件の検討を行い、学術的にも意義深いと言える。
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