研究課題/領域番号 |
20H02839
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
柿沼 克良 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任教授 (60312089)
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研究分担者 |
内田 誠 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10526734)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 固体高分子形燃料電池 / カソード / 電極触媒 / 酸素還元活性 / ナノ粒子 / 自己組織化 / 耐久性 / 酸化物ナノ粒子 / アノード / 触媒活性 / 酸化物 / ナノアーキテクト二クス / 燃料電池 / ナノアーキテクトニクス / 固固界面 / 電子状態 / 界面 |
研究開始時の研究の概要 |
固体高分子形燃料電池の電極触媒にはPtナノ粒子をカーボンに担持させたものが使用されている。この電極触媒は高電位でのカーボン劣化が課題であり、より高い触媒活性も求められている。研究代表者はナノレベルで構造制御した導電性酸化物ナノ粒子をカーボン代替担体として応用し、Pt担持電極触媒の合成を試みてきた。本研究は、触媒・担体ナノ粒子の固固・固気界面を精密に制御して、その電子状態と触媒活性・触媒-担体相互作用との相関について解明する。その知見をもとに、従来のナノアーキテクトニクスとは異なる方法にて、高活性と高耐久性を備えた固体高分子形燃料電池の先進的な電極触媒を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
貴金属ナノ粒子-導電性酸化物界面の結晶配列を積極的に利用することで、貴金属ナノ粒子の自己組織化を見出し、貴金属触媒の活性面形成や微細構造の制御に成功した。これらの貴金属触媒は市販触媒と異なる電子状態になることを光電子分光法等を用いて解明すると共に、その電子輸送特性が金属伝導のレベルまで向上することも明らかにした。回転ディスク電極法及び単セルを用いて、上記の新たな電極触媒の酸素還元活性を評価したところ、市販触媒の3倍以上に到達することを確認した。高電位での耐久性も市販触媒の1000倍以上になることも確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノテクノロジーを積極的に利用して高い活性と耐久性を有する新しい電極触媒を開発し、カーボンニュートラルに不可欠な燃料電池や水素製造装置の性能向上に貢献した。これまで困難であった貴金属ナノ粒子の形状等を自在に制御できるようになったことが新たな成果であり、その技術を積極的に利用することで、市販触媒に比べ3倍以上高い活性と1000倍以上の大幅な耐久性向上に成功した。
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