研究課題/領域番号 |
20H02846
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大石 昌嗣 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (30593587)
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研究分担者 |
尾原 幸治 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 主幹研究員 (00625486)
山本 健太郎 奈良女子大学, 工学系, 准教授 (90755456)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
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キーワード | リチウムイオン二次電池 / 高容量正極材料 / 低結晶構造 / 結晶PDF解析 / 放射光X線 / 全散乱測定 / 高容量正極 / PDF解析 / 正極酸化物材材料 / XAFS解析 / 結晶非晶質相混相材料 / 正極酸化物材料 / リチウム過剰系正極 / リチウムイオン電池 / XAFS / 結晶PDF / 結晶-非晶質相 |
研究開始時の研究の概要 |
Li2MnO3を基幹として遷移金属を固溶したLi2MnO3系材料は、従来の正極特性を遥かに超える高電位・高容量特性を持っている。この材料系は従来の金属カチオンに加えて、新たに酸素アニオンの酸化還元反応を用いる事で電池の高容量化が実現できる。しかしながら、これら酸素アニオンは本来格子内で不安定な状態であるため、電池材料において結晶-非晶質混在構造体を形成し、そこで高価数の電子状態が準安定化していることが予想される。そこで本研究では、差分Pair distribution functionにより、高容量を示す結晶-非晶質相混在正極の詳細を明らかにすることで新規高エネルギー密度正極の実現性を探る。
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研究成果の概要 |
リチウムイオン二次電池の更なる高性能化を目指して,精力的な研究が数多く行われている.従来の正極材料は,材料の結晶構造を保ったままLiイオンのみが脱離挿入するため,優れた充放電サイクル特性を示す.一方で,高エネルギー密度を示すリチウム過剰系正極は,Liと遷移金属が連動することで生成される低結晶構造にて,多量のLiイオンの脱離挿入を達成していた.本研究では,局所構造から平均構造まで解析可能なPair distribution functionを用いた構造解析より,リチウム過剰系正極の充電時にLi欠損層を支持するピラー金属イオンの移動に伴う結晶構造変化によって生成する低結晶構造の存在を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規構造体による電極反応は,従来の正極材料設計とは全く異なっており,次世代リチウムイオン二次電池の新たな材料設計指針を示すことに成功した.カーボンニュートラルに向けて二次電池の重要性が高まる中,リチウムイオン二次電池の大型化及び高容量化が求められている.本研究で取り組んだリチウム過剰系正極材料は高容量化に寄与し,新規材料設計指針に沿った材料系を開発することで,カーボンニュートラル社会の実現に貢献できる.
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