研究課題/領域番号 |
20H02863
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
田邉 一仁 青山学院大学, 理工学部, 教授 (40346086)
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研究分担者 |
西原 達哉 青山学院大学, 理工学部, 助教 (00773201)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 低酸素細胞 / 人工核酸 / 放射線照射 / 還元酵素 / X線照射 / 低酸素環境 / セラノスティクス / ジスルフィド結合 / 腫瘍低酸素 / 機能性薬剤 / 分子イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
固形腫瘍内には低酸素状態の細胞(低酸素細胞)が発生し、放射線治療に抵抗性を示すこと、またがんの悪性化の原因となることが知られる。この病的細胞の診断とそれに続く治療のため、国内外で診断薬、治療薬の開発が続けられてきた。近年、がん治療において、診断と治療を同時に実施するセラノスティクスが注目されている。この手法を用いるとこれまでよりも圧倒的な早期に治療を始め得る。本研究では申請者がこれまでに実施してきた低酸素可視化技術と治療技術を組み合わせ、低酸素細胞を標的としたセラノスティクスを実現する分子システムを確立する。
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研究成果の概要 |
固形腫瘍内には低酸素状態の細胞(低酸素細胞)が発生し、放射線治療に抵抗性を示すこと、またがんの悪性化の原因となることが知られる。本研究では、次世代の低酸素治療薬・診断薬となり得る人工核酸を開発し、低酸素細胞のセラノスティクスを実現し得る分子設計を進めた。具体的には、低酸素条件下でのX線照射によって官能基が変換され、機能を発現する人工核酸、および官能基修飾により低酸素細胞に選択的な蓄積能を示す人工核酸を合成した。いずれも良好な性能を示し、低酸素条件下で駆動することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では低酸素セラノスティックを実現しうる人工核酸型分子システムを開発した。具体的には2種類のシステムの開発に成功し、いずれも低酸素条件下で駆動した。核酸は遺伝子の担い手であるが、化学修飾を加えることによって多機能性を示す。すなわち、薬剤を導入したり、蛍光色素やMRI活性な元素を導入することによって治療薬・診断薬になり得る。全て申請者のオリジナルな技術を用いて作成する本システムは、低酸素細胞の診断と治療に確実な進歩をもたらすと考えられる。
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