研究課題/領域番号 |
20H02869
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
品田 哲郎 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (30271513)
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研究分担者 |
保野 陽子 九州大学, 理学研究院, 助教 (40736500)
荒井 雅吉 大阪大学, 大学院薬学研究科, 教授 (80311231)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 抗結核分子 / ペプチド / 分子標的 / 抗菌活性 / 標的分子 / 結核 / 結核菌 |
研究開始時の研究の概要 |
結核の脅威が再認識されている現代において、有効な薬剤開発は急務の課題である。「結核菌に対抗するための糸口をどう探るのか?」それが本研究の核心をなす問いである。その手掛かりを、分子標的が明らかでないペプチド系天然物に求め、その分子標的を解明することで、新しくかつ有効な抗結核薬の開発を進める。
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研究実績の概要 |
本研究では「新たな抗結核薬を開発するための糸口をどのように探るのか?」を問いの核心とした。抗結核活性を示す天然ペプチドを題材とし、未知の標的分子を明らかにする。これより新たな抗結核薬を開発するための分子基盤の構築を目指す。2021年度までに、天然ペプチド2種の合成を達成した。これを踏まえ、2022年度は同族体を含む計8種類の天然物を全合成した。前年度までの全合成経路の見直しにより、Z-デヒドロアミノ酸エステルを基質とする経路を採用することで、合成工程を短縮できた。現在、8つの天然物の抗結核活性試験を検討中である。8種の天然物はアミノ酸側鎖の構造が微妙に異なる。構造活性相関研究から、側鎖構造と活性との詳細な関連を明らかにできると期待している。本検討と並行して、天然物中に含まれる非天然型アミノ酸をより構造が単純かつ入手容易なアミノ酸に置換した構造単純化アナログの合成も行った。生物活性を調べたところ、天然物に匹敵する抗結核活性を示すことを明らかにした。構造を単純化できたことで、アナログおよびプローブ分子合成経路の短工程化が期待できる。標的分子の解析にも進展が見られた。天然物に対して耐性を示す株の獲得を進め、有望な耐性株を1桁台にまで絞り込んだ。予備的な解析を行い、天然ペプチドの標的分子は、既存の抗結核薬のそれらとは異なることが示唆された。その可能性を詳細に検討するために、現在、耐性株のさらなる絞り込みと解析を進めている。天然物合成にかかる研究成果は日本化学会において公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
合成経路の効率化により、8種類の天然物の全合成が達成できたことに加えて、構造活性相関研究により天然物の生物活性をほぼ維持した構造単純化アナログを見出すことに成功した。標的分子の絞り込みと解析も進展していることを踏まえ、研究はおおむね順調に推移していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
研究の仕上げに向けた次の3つの課題に取り組む。(1)抗結核天然物8種類の構造活性相関と合成研究にかかる論文化、(2)天然物の構造単純化によるプローブ合成とアナログ合成のさらなる効率化の検討、および、(3)天然物に対して耐性を付与する遺伝子の絞り込みと標的分子・作用機序の解析。
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