研究課題/領域番号 |
20H02871
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
北岸 宏亮 同志社大学, 理工学部, 教授 (60448090)
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研究分担者 |
廣田 毅 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (50372412)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 一酸化炭素 / ヘモグロビン / シクロデキストリン / ポルフィリン / ヘム / サーカディアンリズム / 概日リズム / ヘムオキシゲナーゼ / ガス状シグナル伝達物質 / 時計遺伝子 / ケミカルツール |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内には約24時間周期で遺伝子発現のリズムが刻まれており,その制御にはヘムやCOといった生体内小分子が関与していると考えられているが,その詳細は明らかではない。本研究では従来の遺伝子工学的手法では制御が困難なヘムおよびCOに対して,これらの動態をコントロールすることのできるケミカルツール群を開発して活用することにより,ヘムとCOがクロストークする概日リズム制御機構の一端を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では,生体に存在する内在性COの生理機能解明を目指して,我々が開発した人工ヘモグロビンhemoCDを利用したin vitroおよびin vivoの研究を進めている。今年度はhemoCDを用いた研究の発展型として,hemoCDを用いて生体内COだけでなくHCNも除去する試薬としての利用を試みた。その結果,2種類のhemoCDを混合することで,火災ガス中毒の治療薬として応用できる新たな可能性を示す論文をPNAS誌に公表した。本発表にともないプレスリリースを行い,各メディアに取り上げられ社会に貢献する成果として公表できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は独自に人工ヘモグロビン化合物hemoCDを開発し,それを体内に導入することで生体内COを選択的に除去するシステムを構築した。この系は生体内における概日リズムに代表されるような様々な生理現象について,COの関与を明らかにできる。それだけでなく火災などで頻発するCO中毒の解毒剤としても利用できる道を見出して,研究をすすめて成果を一般に公表することに至った。これまでにないCO中毒解毒剤の開発は,多くの人命救助につながることが期待され,その社会的意義は大きいと考えられる。
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