研究課題/領域番号 |
20H02874
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小嶋 良輔 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (10808059)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 蛍光プローブ / がん / 機能性タンパク質 / 機能性小分子 / 蛍光イメージング / イメージング / がんイメージング / 機能性蛋白質 |
研究開始時の研究の概要 |
様々ながん細胞に特異的に発現する表面抗原の存在を検知して,初めて蛍光を発するプローブを開発できれば,がんを外科的に取り残しなく切除する上で極めて有用であると考えられる.本研究課題において,我々は、機能性小分子と機能性タンパク質を精緻にデザインして,これを協奏的に利用する独自のアプローチを用いることで,様々な細胞表面抗原を迅速・鮮明に可視化する諸技術を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、がん表面抗原をactivatableに検出する蛍光プローブの開発(課題1)、生体直交性を有する蛍光プローブ・レポーター酵素ペアを利用した新規がんイメージング手法の開発(課題2)を遂行した。前者に関しては、チオール反応性蛍光団と、システインを導入した抗原認識タンパク質の反応を基盤とした、新たなプローブ設計原理を確立した。後者に関しては、D-フコースを有するプローブと糖加水分解酵素Td2F2を目的のペアとして確立した。さらに活性を大幅に向上させた高機能性Td2F2変異体を開発した。両課題において、開発したシステムを活用することで、ターゲットのがん細胞を明瞭に可視化することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、表面抗原を標的とした新たながん蛍光イメージング技術を提供するものであり、今後可視化可能な抗原のレパートリーが増えていけば、様々ながん種を低バックグラウンドで可視化できるものと期待され、医療応用も視野にはいると考えられる。 また、課題1に関しては、チオールとチオール反応性の蛍光団の反応性を精密に制御することで、抗原を検出する全く新しいプローブデザイン戦略を構築したという点において基礎化学的にも価値が高い。課題2に関しては、利用する基質をプロドラッグなどに変更することで、選択的がん殺傷にも応用できる可能性も秘めており、このような疾患治療の方向への展開も期待できる。
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