研究課題/領域番号 |
20H02876
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
長澤 和夫 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10247223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | グアニン四重鎖 / ライトアップ型プローブ / G4リガンド / G4トポロジー / ライトアップ / リガンド / トポロジー |
研究開始時の研究の概要 |
グアニン四重鎖 (G4) 構造は、グアニン残基を豊富に含む核酸の1本鎖配列で、動的に形成される核酸の高次構造である。近年G4形成が、DNAの複製、遺伝子の転写調節などの生命現象を、直接的に制御する例が多数報告されている(in vitro)。しかし、生細胞内でのG4形成と生命現象との関連を明らかにした例はない。 本研究では、生細胞内で動的に形成されるG4を観察するため、ライトアップ型G4リガンドの創製を目的とする。特に、G4に特有な3つの各トポロジーを区別して、G4の動的形成を可視化する。これによりトポロジーを介したG4由来の生命現象を in vivo で解析するための研究基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
グアニン四重鎖(G4)構造はグアニンを豊富に含む核酸の1本鎖配列で「動的に形成」される核酸高次構造である。G4の形成はDNAの複製や遺伝子の転写等、多様な生命現象を制御するが生細胞でのG4形成と生命現象との関連は不明である。本研究では動的に形成されると考えられるG4を生細胞で観察するためのライトアップ型G4リガンドの創製を目的とした。これまでに開発してきたポリオキサゾール型G4リガンドにビニルナフチル誘導体を組み込むことで、G4に特有な三トポロジーのうちパラレル型G4と相互作用した時のみ蛍光を発するプローブを創製した。またG4の崩壊により蛍光が消失することも確認した。(G4の動的形成を可視化)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
G4は、転写、複製、翻訳、ゲノム安定性等、多様な生命現象に関与する。本研究で開発した新規プローブを用いることで、これまで不明だった生体内での「動的なG4形成に由来する生命現象」を解析するための新たな研究基盤が構築される。 これまでに報告されているG4由来の生物機能は、がんなどの難治性疾患と関連している。本研究の推進により、これら疾患のG4に由来した新たな発症メカニズムの解明 と創薬分子標的の探索へ発展する。加えてG4以外の生細胞内で動的に形成される非B型DNAの高次構造も、転写調節を中心とする様々な生物機能を担うことが予想されている。本研究の成果は、他の非B型DNAの機能解明にも応用される。
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