研究課題
基盤研究(B)
脳の中の細胞間の情報伝達は、私たちの脳、そして精神機能を支えています。そしてその不調は様々な脳・精神に関する疾患の原因となると考えられます。しかし、これらの情報伝達は、技術的な制約から、見ること、そしてそれにより解析することが困難でした。本研究は、このような情報伝達とその変化を、化学と生物学の融合であるケミカルバイオロジーの新たな手法を駆使することで可視化し、脳・精神機能の健康と病気の理解を深めることを目指します。
脳の中の細胞間の情報伝達は、私たちの脳、そして精神機能を支えています。そしてその不調は様々な脳・精神に関する疾患の原因となると考えられます。しかし、これらの情報伝達は、技術的な制約から、見ること、そしてそれにより解析することが困難でした。本研究では、化学と生物学の融合であるケミカルバイオロジーの新たな標識法を用い、このような情報伝達を担う物質を可視化する新たな手法の開発に成功しました。そしてこれを用いることで、脳内においてこれらの分子が作用する場所などについて新たな知見を得ることに成功しました。
本研究成果の意義は、手法の開発とその応用の両面にある。まず、手法の面では、これまで重要性が理解されながら可視化解析ができなかったサイズの小さな生理活性物質の可視化を実現するアルキンタグという新たな簡便な手法を提供した。これにより、今後の生理活性物質の研究の発展に貢献することができると期待される。次に、開発に成功したドーパミンとオキシトシンの可視化ツールについては、それを利用することで脳内での作用に関しての新たな生物学的知見をもたらすのみならず、今後、薬剤の開発などに広く応用できるツールを提供することとなった。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 8件) 備考 (2件)
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