研究課題/領域番号 |
20H02883
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
江澤 辰広 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (40273213)
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研究分担者 |
杉原 創 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30594238)
佐伯 雄一 宮崎大学, 農学部, 教授 (50295200)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | アーバスキュラー菌根菌 / 根粒窒素固定 / 共生 / ダイズ / コムギ / RNAシーケンス / 遺伝子共発現 / 野外トランスクリプトーム / 有機農業 / 養分獲得戦略 / 菌根共生 / 遺伝子発現ネットワーク / 作物 / 有機物 / 土壌環境 / 有機物連用 / 根粒菌 / モデリング |
研究開始時の研究の概要 |
有限資源の多投入型農業には限界が予想されており、土壌養分を供給する菌根菌や根粒菌の機能を最大限引き出す環境保全型の農業技術を確立する必要がある。本研究では、慣行→有機栽培の移行過程にある圃場からコムギ根と土壌を採取し、菌根共生を制御する植物遺伝子群の発現から菌根の機能レベルを評価し、土壌の化学性および圃場管理と菌根機能との関係を線形回帰モデルにより解析することで、菌根機能を最適化するための土壌管理法を提案する。また、土壌有機態リンの詳細な分画・分析を通じて有機栽培における菌根機能の向上メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ダイズおよびコムギの養分獲得戦略とそれらを制御する因子を明らかにすると共に、有機物施用がコムギの養分獲得戦略に及ぼす影響を調べた。国内外の圃場で栽培されたダイズおよびコムギを材料に栄養獲得に関わる共生経路の構築、リン欠乏応答、根系発達、窒素同化および窒素固定に関わる遺伝子共発現モジュールを同定し、それらを駆動する土壌および植物要因を明らかにした。ダイズでは窒素固定活性に応答する植物側遺伝子の同定されたこと、有機栽培されたコムギでは菌根存在下で有機物施用により窒素およびリンの吸収効率が向上することなどが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境と遺伝子発現との関わりは、実験室レベルの知見を基に野外で起こっている現象を説明するには限界がある。本研究では広範な環境レンジから植物体試料を採取することで多くの環境要因の中から説明度の高い環境変数を抽出することに成功した。これらの知見は、野外における植物の環境応答を分子レベルで解釈する道を開いた点で植物科学全体に大きなブレークスルーを与えると予想される。また、植物の環境応答を遺伝子発現から推定するというアイデアは、微生物共生に限らず気候・土壌・病原生物などに対する植物応答の検出にも応用可能であり、従来の分析・調査に取って代わる技術として農業現場に画期的な革命をもたらす可能性も秘めている。
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