研究課題/領域番号 |
20H02910
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 株式会社ファスマック (2022-2023) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
宮園 健一 株式会社ファスマック, バイオ研究支援事業部, 研究員(移行) (90554486)
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研究分担者 |
栗崎 晃 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (60346616)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | TGF-β / 分子間相互作用 / タンパク質分子間相互作用 / 転写因子複合体 / 相互作用 / タンパク質 / X線結晶構造解析 / 構造解析 / 制御 / シグナル伝達 / がん |
研究開始時の研究の概要 |
細胞の増殖や分化等の制御を行うTGF-βは、がんの発生や悪性化と強く関係する。細胞内におけるTGF-βシグナルの主役は、シグナル依存的に形成されるSMAD2/3を中心とする転写因子複合体である。我々は、これらの転写因子複合体の選択的形成阻害による、新規TGF-βシグナル制御法の開発を目指す。本研究では、がん細胞においてTGF-βシグナル依存的に形成される転写因子複合体に着目し、その複合体の構造基盤の解明を行う。また得られた構造情報を基に、その複合体の形成阻害を行う阻害ペプチドの開発を行う。得られる研究成果は、副作用のないがんの新規治療薬へとつながることが期待される。
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研究成果の概要 |
細胞の増殖や分化等の制御を行うTGF-βは、がんの発生や悪性化と強く関係する。細胞内におけるTGF-βシグナルの主役は、シグナル依存的に形成されるSMAD2/3を中心とする転写因子複合体である。本研究では、細胞内におけるTGF-βシグナルの精密な制御を可能とする新規手法の開発を目指し、SMAD2/3-転写因子複合体の構造学的な解析とその新規制御法の開発を行った。その結果、X線結晶構造解析法によりSMAD2/3-転写因子複合体(SMAD2-CBP, SMAD2-TMEPAI等)の構造を決定したほか、転写因子複合体の形成阻害を通じてTGF-βシグナルの抑制が可能であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TGF-βシグナルを細胞内で伝達する転写因子SMAD2/3は、多様な転写因子複合体を形成することが知られている。本研究では、その多様な複合体形成にかかわる構造基盤を明らかにしたほか、構造を元に設計したペプチド配列を利用することで、タンパク質分子間相互作用の阻害を通じたTGF-βシグナルの抑制を可能とした。TGF-βシグナル伝達系の異常はがんの発生や悪性化に強く関係しており、そのシグナル伝達機構の解明と新規制御法の構築はがんの新規治療法の開発のために重要な知見となる。
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