研究課題/領域番号 |
20H02930
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小田 裕昭 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20204208)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 時間栄養学 / 生物時計 / 健康体質 / 肝臓時計 / 筋肉時計 / 皮膚時計 / 臓器間クロストーク / 脳時計 |
研究開始時の研究の概要 |
栄養・運動・睡眠は健康の要である。それぞれ異なった臓器が主体になり、協調することが健康を意味する。これを生物時計という観点で見ることにより、協調的に同調できる因子として時間栄養学的アプローチがある。各臓器時計のクロストークを介して代謝を正常化させて健康に結びつけるための分子的基盤を明らかにすることを目指す。皮膚時計が、全身の体内時計を表すマーカーとして「健康体質の窓」となる可能性がある。本研究では、摂食タイミング(時間栄養学)を生物時計のキー同調因子として、脳時計と肝臓時計、筋肉時計のクロストークを介するの協調的同調の分子機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では肝臓時計や他の臓器の時計がどのように、同調、制御されるかについて検討し、その臓器間のクロストークについて検討してきた。これまで、インスリンが肝臓時計を同調する強い因子であることを明らかにしてきた。インスリンと同様にリズムの位相に違いが見られた遊離脂肪酸や胆汁酸が同調因子候補となることがわかった。筋肉の時計も摂食タイミングにより、筋肉量が制御されることが明らかとなった。インスリンの同調作用のズレが、肝臓や筋肉の恒常性に異常をきたし、摂食タイミングが臓器間の生物時計のクロストークを介して、メタボリックシンドロームやロコモティブシンドロームに影響を与えることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国民健康、・栄養調査から、エネルギー摂取が減っているにもかかわらず、肥満やメタボリックシンドロームが増加している。また健康寿命の延伸ができない状況において、ロコモティブシンドロームも大きな問題である。その原因は食事因子だけではなく、食スタイルの変化も原因と推定されてきた。本研究で、主にインスリンを介して、摂食タイミングが正常な体内時計のクロストークを可能にすることを示した。本研究は、摂食タイミングが、肝臓時計をはじめとする臓器時計のクロストークを通して、メタボリックシンドロームやロコモティブシンドロームを予防することが可能であることを示した。
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