研究課題/領域番号 |
20H02934
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
白井 昭博 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 准教授 (40380117)
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研究分担者 |
鈴木 昭浩 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 特任研究員 (00848509)
浅田 元子 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (10580954)
宮脇 克行 徳島大学, バイオイノベーション研究所, 准教授 (80380111)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | ゼータ電位 / ポリフェノール / カビ胞子 / 光殺菌 / バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
植物病原性のカビ、マイコトキシン生産性のカビ、ヒト皮膚病原性のカビは、人類の食生活と健康を脅かす課題となっている。植物病は、農作物の生産可能量の約3割を損失させ、マイコトキシン汚染による損害は年間1000億円(米国)といわれている。抗カビ剤は、カビの殺菌処理に有効な手段ではあるが、その大量使用による残存毒性およびカビの耐性化が懸念される。本研究では、カビの安全な殺菌方法として可視光による光殺菌技術の実用化を目指し、光感受性ポリフェノールのカビ胞子への相互作用に着目して、最大の光殺カビ活性を引き出すために必須となるカビ胞子の表面電位解析技術を開発する。
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研究成果の概要 |
細菌やカビの殺菌において光増感剤を用いた光殺菌は有効な手法である。しかし、それには高価な化合物を使用するため、その殺菌技術を農業分野に適用するためには安価で安全な化合物を探索する必要がある。本研究の成果は、フェノール酸類化合物で処理したカビ胞子の表面ゼータ電位の変化とその化合物の光殺カビ活性の関係性を示したことであり、さらにその解析手法は、バイオマス由来のリグニン分解物からの有用資源の選抜にも有効であることを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、有効な光殺カビ活性を示す光感受性ポリフェノールを探索するための手法の開発を目的とし、フェノール性化合物で処理したカビ胞子の表面ゼータ電位を解析することで殺カビ特性を有した化合物をスクリーニングする技術の確立を目指した。 その成果は、カビ胞子の表面ゼータ電位の差とフェノール性化合物の光殺カビ活性との間に関係性を認め、その解析法は、様々なフェノール性化合物が含まれるバイオマス由来のリグニン分解物に対しても光殺カビ活性を示す有効な化合物群を選抜できると手法であると示唆されたことである。当該手法を利用することで、光殺菌に適したバイオマス由来のポスト化合物の創出に繋がると考えている。
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