研究課題/領域番号 |
20H02937
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山地 亮一 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 教授 (00244666)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | メトキシフラボン / GPR97 / 血清応答因子 / 骨格筋 / 運動 / 電気刺激 / 5-ヒドロキシ-7-メトキシフラボン / 筋管細胞 / 筋肥大 / adhesion型GPCR |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋を量的・質的に維持・増加することは自立した健全な生活をおくるために重要である。5-ヒドロキシ-7-メトキシ(5H7M)フラボンが、筋肉細胞の分化と肥大を促進すること、老化促進モデルマウスの筋量を増加すること、33種存在するadhesion型Gタンパク質共役受容体 (aGPCR) のGPR56とGPR97のリガンドとなることを発見した。しかし5H7Mフラボンが筋肉細胞と老化促進モデルマウスの骨格筋を肥大させる分子機構は不明である。そこで、5H7Mフラボンによる筋肥大誘発機構におけるaGPCRの関与を、特にGPR56とGPR97に注目して検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、5-ヒドロキシ-7-メトキシフラボン(HMF)が骨格筋量を調節する分子機構とHMFが作用する標的タンパク質の発現と運動の関係について検討した。HMFはadhesion型Gタンパク質共役受容体であるGPR97に作用して筋管細胞の肥大を誘発した。HMFはGPR97を介して血清応答因子(SRF)の転写活性を増加し、その活性化にGPR97のN末端断片が必要であった。さらにin vitroでの運動モデルとして筋管細胞を電気刺激(EPS)に供したところ筋管細胞が肥大し、GPR97をノックダウンするとその肥大が抑制された。EPSによるGPR97の発現上昇に活性型ATF6の関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年デスクワークを主体とする生活習慣の人が多くなり、運動不足状態にある。骨格筋量の低下は肥満や糖尿病のような代謝性疾患に罹患するリスクを高める。本研究成果は、HMFによる骨格筋量増加にGPR97が関わり、その活性化機構に関する情報を提供するものである。またGPR97の発現増加に運動が有効であることを示す結果も提示している。よって自立した健全な生活をおくるための対策として、栄養生化学分野の観点からHMFと運動との併用による骨格筋の増量に関する発展的な情報を提供する学術的意義を持つ。
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