研究課題/領域番号 |
20H02941
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
戸田 安香 明治大学, 農学部, 特任講師 (10802978)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
|
キーワード | 味覚 / 旨味 / GPCR / 味覚受容体 / 食性 |
研究開始時の研究の概要 |
食品にとって「おいしさ」は重要な二次機能である。近年、申請者らは世界中で調味料として利用されてきた食材中に、旨味受容体活性化能を有する共通の成分が含まれることを明らかにした。このことは、ヒトがおいしいと感じるのに旨味が重要な役割を果たしてきたことを示している。 そこで、本研究では様々な脊椎動物間で、旨味受容体の機能及び食物を比較し、ヒト旨味受容体の特徴である「高グルタミン酸活性」及び「ヌクレオチド受容能」がどのような食品成分の味・栄養素検出と結びついているのかを明らかにする。本研究は、旨味感覚の本質の解明に繋がることと期待される。
|
研究成果の概要 |
ヒト旨味受容体は、アミノ酸の中でもグルタミン酸に対して強く反応するが、その生理的意義は明らかでない。本研究では、ヒトを含む様々な動物種間で、旨味受容体の機能及び食物を比較し、ヒト旨味受容体の特徴である高いグルタミン酸活性が、どのような食物成分の味・栄養素検出と結びついているかを検証した。 結果、霊長類の共通祖先の旨味受容体はグルタミン酸ではなくヌクレオチドのセンサーとして機能していたこと、ヒトの祖先を含む一部の中・大型霊長類の系統において旨味受容体がグルタミンセンサーへと機能転換し、新たなタンパク質供給源としての葉の利用に貢献してきたことを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味覚は、食物が摂食可能であるかを判断する上で重要な感覚である。味は甘味、旨味、苦味、酸味、塩味の5基本味からなる。基本味のうち、旨味は日本人にとって馴染みのある味質だが、世界的にはあまり理解がされていない。一方、本研究によって、旨味感覚が動物の食嗜好形成において重要な役割を果たすことが裏付けられた。
|