研究課題/領域番号 |
20H02955
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 純一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (30345186)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | イネ / 発生 / トランスクリプトーム / 葉 / 形態形成 |
研究開始時の研究の概要 |
イネ科は農業上最も重要な植物分類群であり、その優位性はイネ科の葉が持つ特殊な形態と機能性が深く関わっていると考えられる。しかし、この特殊性と機能性がどのような遺伝子の働きによって実現しているのかについての知見はほとんど得られていない。本研究ではイネを用いた「葉の発生過程で働く新奇遺伝子の探索と機能解析」「イネの葉の特殊形態の発生遺伝学的解析」を行い、イネ科が作物としての優位性を確立できた遺伝的背景を、表現型や遺伝子発現を解析する新たな手法により効率的に明らかにする。これによって葉形態の遺伝的イノベーションに関する知見を得ると共に、イネ科作物の葉の緻密な制御による分子育種に役立てる。
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研究成果の概要 |
イネの葉の機能性に重要な遺伝子を同定するために大規模な遺伝子発現解析を行い、どのような遺伝子がどのような場所で、どのようなタイミングで働くのかを明らかにした。それらの中からイネ科の葉の機能性に重要な働きをすることが予想される遺伝子を複数抽出し、ゲノム編集により実際の遺伝子の機能を明らかにした。それらの遺伝子には葉の通気組織形成や気孔の分化といった、イネが健全に生育するために必要な新規遺伝子が含まれている。本研究により、これまで明らかにされてこなかった、イネ科の葉の機能性を向上させるための遺伝学的な知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イネ科はイネやコムギ、トウモロコシといった主要穀物を含む農業上最も重要な植物分類群である。その優位性にはイネ科の葉が持つ特殊な形態と機能性が深く関わっていると考えられるが、どのような遺伝子の働きによって実現しているのかについての知見はほとんど得られていない。本研究で得られたイネやイネ科の葉の形態形成に特異的な遺伝子は、葉形態の遺伝的イノベーションに関する知見と共に、今後のイネ科作物の葉の緻密な制御による分子育種に役立てることが可能であると考えられる。
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