研究課題/領域番号 |
20H02981
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
細川 宗孝 近畿大学, 農学部, 教授 (40301246)
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研究分担者 |
白澤 健太 公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究開発部, 室長 (60527026)
安井 康夫 京都大学, 農学研究科, 助教 (70293917)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | エピスタシス / 種間雑種 / 座止 / トウガラシ / 交雑不和合性 / 自己免疫 / 生殖隔離 / Capsicum / 種間交雑 / Capsicum annuum / Capsicum chinense / タカノツメ / Bionano / 連鎖地図 / リファレンス / 交雑不和合性遺伝子 / 細胞質 / 雑種不破合性 / 打破遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
1. C. annuumの細胞質を持つ場合には、BDMモデルに従い第7および第10染色体に座乗する2遺伝子座の遺伝子型で交雑和合性が決まる。 2. C. chinenseの細胞質を持つ場合には、核の遺伝子型によらず座止(縮葉形質)となる。 3. C. annuum‘カリフォルニア・ワンダー’の遺伝子は核型や細胞質型によらず座止を抑制する。 Capsicum属の交雑和合性・不和合性を明らかにするために、以上の3点に関わる遺伝子を特定する必要がある。
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研究成果の概要 |
トウガラシ(Capsicum)では5つの栽培種が存在する. 本研究では種間交雑での座止を引き起こす原因を明らかにすることを目的とし,原因遺伝子の探索を行った. 交雑分離集団を用いてQTL-seqを行った結果, 座止は2つの優性補足遺伝子によって発現するエピスタシス現象であることが分かった. これら2つの遺伝子をそれぞれA(a)遺伝子, B(b)遺伝子とし, それぞれは第7染色体, 第10染色体に座乗することが分かった. またB(b)遺伝子の候補領域を約266 Kbpに絞ることができ, 自己免疫に関わる特定の遺伝子がB(b)遺伝子の候補遺伝子として考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トウガラシの種間交雑は長年、研究されてきたがその原因は不明のままであった。現象から自己免疫反応が関わっていることは予想されていたが、どのようなエピスタシス経路があるのかは興味の対象となっている。我々は独自の交雑分離集団を用いて、ほぼ一つの遺伝子座を特定することができた。この研究は、植物の生殖隔離の進化などの学術的な研究に発展しうる。園芸学的には、Capicumの種間雑種によるHybrid vigorの獲得や、香りや光合成の性質を改変した新たな品種育成などの応用研究につながると考えている。
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