研究課題/領域番号 |
20H02982
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
田中 福代 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 高度分析研究センター, ユニット長 (50355541)
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研究分担者 |
矢野 亮一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 高度分析研究センター, 上級研究員 (00443044)
立木 美保 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, 上級研究員 (10355381)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | apple aroma / ethyl esters / acetyl esters / cultivars / gene expression / acetic esters / pyruvate / cultivar / GC-MS / watercore / acetic ester |
研究開始時の研究の概要 |
エチルエステル類と酢酸エステル類はそれぞれ甘い香りとフルーティなリンゴらしい香りを醸し出す重要な香気成分である。品質の優れた国産リンゴを供給するために,風味や好みに強く影響するこれらのエステル類の量やバランス、香りの特徴、遺伝子発現の特徴を、品種、栽培、貯蔵などの条件と関連付けて明らかにする。特に、ピルビン酸の分配にフォーカスし、エステル類のバランスを制御する遺伝子の抽出により、香りのデザイン育種や貯蔵技術の向上に繋がる情報を収集する。
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研究成果の概要 |
リンゴの官能特性や嗜好性に強くかかわる香気成分であるエチルエステル類と酢酸エステル類について,その生成に関わる遺伝・環境要因を総合的に解析することを目的に実験を行った。収穫時期や収穫後の貯蔵期間、みつの入りやすさ、エチレン生成量の相違、エチルエステル類と酢酸エステル類のバランスの観点から設定した2セットの実験について香気成分と遺伝子発現を解析するとともに共発現解析を行った。 エチルエステル類の集積には嫌気条件かエチレンの増加が必須であり、生成制御には解糖系からエタノ―ル発酵に至る遺伝子の関与が示唆された。酢酸エステルについては、エチレンの影響は小さく、LOX遺伝子との関連が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1.特徴的な香気成分特性を有する4品種における果実内部位、収穫・貯蔵時期の組み合わせと、2.エチレン生成及び香気成分特性の異なるリンゴ2品種におけるエチレン抑制処理(1-MCP処理)の2実験を実施し、香気成分の網羅的解析とRNAseqを実施し、香気成分と遺伝子発現が大きく異なるデータセットを取得し、共発現解析を実施した。果実の香気成分について、このような詳細な解析事例は貴重である。 エチルエステルの生成には嫌気条件またはエチレンが必須であり、酢酸エステルにはエチレンの関与は小さいこと、それぞれに関連する遺伝子が推定されたことは、風味の良い果物の育成に関して重要な情報となる。
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