研究課題/領域番号 |
20H02985
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹本 大吾 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30456587)
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研究分担者 |
近藤 竜彦 名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (30362289)
竹本 愛子 (田中愛子) 名古屋大学, 生命農学研究科, 研究員 (90464148)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | ナス科植物 / ジャガイモ疫病菌 / 分泌ペプチド / 抗菌性 / 病害抵抗性 / 植物病理学 |
研究開始時の研究の概要 |
ジャガイモ疫病菌は、世界4大作物の1つであるジャガイモの最重要病原菌である。これまでに、ジャガイモと同じナス科植物で、ジャガイモ疫病菌に対して抵抗性を示すベンサミアナから、疫病菌抵抗性に必須な機能未知な分泌タンパク質SAR8.2m遺伝子を単離した。本研究では、この分泌タンパク質の植物の病害抵抗性における役割を解明するともに、SAR8.2mの導入による高耐病性のジャガイモの作出を試みる。
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研究成果の概要 |
ジャガイモ疫病菌は、世界の4大作物であるジャガイモの最重要病原菌である。ナス科のモデル植物であるベンサミアナから疫病菌抵抗性に必須な分泌タンパク質遺伝子SAR8.2mを単離した。本研究では、SAR8.2mがコードする分泌タンパク質の成熟化ペプチドの構造を決定し、合成したSAR8.2mペプチドがジャガイモ疫病菌、灰色かび病菌、トマト萎凋病菌などを含む病原菌の胞子発芽や発芽菌糸の伸長を阻害することを見出した。またSAR8.2mを発現したジャガイモ形質転換体の病害抵抗性が向上することが示され、SAR8.2mがナス科植物の非宿主抵抗性に中心的な役割を担っていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ナス科植物由来のペプチドが病原性卵菌(ジャガイモ疫病菌)だけではなくは病原性糸状菌(灰色かび病菌およびトマト萎凋病菌)へも抗菌性を示すことが示された。非宿主抵抗性の決定因子として発見された抗菌ペプチドの例はこれまでなく学術的に新規性が高い。また、人工合成できる抗菌ペプチドが、様々な植物病原菌の伸長を阻害する活性を示すことが明らかとなったことから、環境負荷の少ない植物病害の制御資材としての活用も期待される。
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