研究課題/領域番号 |
20H02991
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
大島 研郎 法政大学, 生命科学部, 教授 (00401183)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ファイトプラズマ / ゲノム / 分泌タンパク質 / ホストスイッチング / 宿主 |
研究開始時の研究の概要 |
昆虫によって媒介される植物病原体は、地球温暖化とともにその感染範囲を拡大させており、こうした病気を防ぐことが近年の重要な課題となっています。ファイトプラズマは、植物に寄生して世界中で多くの農作物に被害を与える病原微生物です。ファイトプラズマは、ヨコバイなどの昆虫により媒介され、昆虫と植物の宿主間を水平移動する「ホストスイッチング」により感染を拡大する特殊な能力を有しています。ファイトプラズマはどのようにして宿主をあやつり、昆虫と植物という全く異なる宿主に感染しているのでしょうか? この疑問を解決するため、本研究ではファイトプラズマのホストスイッチングの分子メカニズムを解明することを目指します。
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研究成果の概要 |
ファイトプラズマは植物の細胞内に寄生して病気を引き起こす病原細菌であり、植物宿主と媒介昆虫との2つの宿主間を水平移動するホストスイッチングにより感染を拡大する。本研究ではファイトプラズマが宿主を操作する分子メカニズムに焦点を当て、宿主の細胞機能を制御する分泌タンパク質の機能を解析することを目的とした。花器官の葉化を引き起こすPHYLタンパク質を網羅的に探索し系統解析を行った結果、PHYLはファイトプラズマ属の進化とは独立に進化を遂げていることが示唆された。また、PHYLによるSEP3分解メカニズムを解析した結果、PHYLはユビキチン非依存的にSEP3を分解することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ファイトプラズマは植物に寄生して病気を引き起こす病原細菌です。ファイトプラズマは昆虫によって媒介されますが、このような植物病原体は地球温暖化とともにその感染範囲を拡大させており、近年の重要な課題となっています。本研究ではファイトプラズマが宿主を操作する分子メカニズムを解析することを目的としました。ファイトプラズマが分泌するタンパク質の一つであるPHYLについて調べたところ、PHYLは植物のSEP3をユビキチン非依存的に分解することがわかりました。ユビキチン化を必要としないユニークな分解機構は他の生物では見られないものであり、ファイトプラズマの宿主操作を解明する上での重要な知見が得られました。
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