研究課題/領域番号 |
20H03042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 正人 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (30242845)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
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キーワード | セルロースミクロフィブリル束 / 細胞壁力学性能 / 細胞壁形成 / 日周生 / セルロースミクロフィブリル / ミクロフィブリル / 細胞壁微細構造 / 物性発現 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は近年、昼が長い条件で形成された細胞壁では、セルロースミクロフィブリル束の断面サイズが大きくなっていることを見つけた。細胞壁形成の日周性は、微細構造であるミクロフィブリル束の形成にどのように関わるのか。 光周期とセルロースミクロフィブリル束の関係および、束サイズが細胞壁の物性に与える影響を調べる。そして、セルロースミクロフィブリル束の形成の仕組みと、それが関わる細胞壁物性の発現機構を明らかにする。本研究は、細胞壁形成の日周性がもつ意義について、セルロースミクロフィブリル束サイズの細胞壁における役割から迫る。本成果は、二次壁形成の新たな知を蓄積し、細胞壁形成と物性発現の理解を一段進める。
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研究成果の概要 |
細胞壁のセルロースは、セルロースミクロフィブリルが集合した束の形態をとっている。昼が長い環境で形成された細胞壁ではセルロースミクロフィブリル束の断面が極端に大きなものが散在した。一方、夜が長い環境で形成された細胞壁では束のサイズは小さなものが比較的均一に存在した。細胞壁の新生面に夜間に供給されるマトリックスがセルロースミクロフィブリルの集合を抑制していると考えられる。夜長で作られた細胞壁の方が足サイズがより均一であるため力学性能は概して優れた結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞壁のセルロースミクロフィブリルのサイズは、報告によって大きく異なり、10倍以上の違いがある。生育時の日照時間にセルロースミクロフィブリルの集合が影響を受けることが本研究によって明らかになり、学術的な説明の一助をもたらした。また、細胞壁は日周性を持って形成される意義の一つを、セルロースミクロフィブリル束の分布様式の点から説明し、細胞壁の力学性能を生育から制御する可能性を示唆できた。
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