研究課題/領域番号 |
20H03112
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
石郷岡 康史 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, グループ長 (50354006)
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研究分担者 |
桑形 恒男 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 再雇用職員 (90195602)
吉本 真由美 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 主席研究員 (40343826)
滝本 貴弘 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 主任研究員 (60788694)
伊川 浩樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 主任研究員 (10754393)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | イネ / 耕地微気象 / 作物収量・品質予測 / 地球温暖化 / 土壌温度・水分 / 農業生産環境 |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化が世界の食料生産に及ぼす影響が懸念される中、国内においても高温によるコメの品質低下(白未熟粒発生)など被害が顕在化している。われわれのグループでは、気候変化シナリオに基づくコメ生産の将来予測を公表しているが、現在の予測モデルには、作物の栄養状態に影響を与える土壌温度・水分の長期変化や、コメ品質の低下と直接関係した群落の温度環境、病虫害発生を誘発する群落の濡れなどが考慮されていない。本研究ではこれらの影響を再現する「耕地微気象シミュレータ」を開発し、予測モデルに組み入れる。これによってコメ収量・品質の将来予測の高精度化が実現し、国や自治体レベルでの温暖化適応技術の開発に貢献できる。
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研究成果の概要 |
土壌温度・水分の動態や、湛水温、作物群落の微気象環境(群落温度ならびに、群落内の気温、湿度、風速、日射分布、群落光合成など)の日変化が再現可能な「耕地微気象シミュレータ」の基本プログラムを構築した。また「耕地微気象シミュレータ」を「イネ生育・収量モデル」と統合し、気象データを用いて、耕地微気象を考慮したコメ収量・品質予測のシミュレーションを実施するための枠組みを作成した。本研究にて構築した新モデルを用いて、コメ収量・品質予測のシミュレーションを実施し、実測データとの比較に基づき、モデルの妥当性を検証した。また新モデルを用いて、最新の気候シナリオに基づくコメ生産の将来予測を地点レベルで行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化が世界の食料生産に大きな影響を及ぼすことが懸念される中、日本のイネ栽培においても、高温による品質低下などの被害が顕在化している。われわれのグループでは気候変化シナリオに基づくコメ生産の将来予測を実施しているが、現在の予測には、作物の栄養状態に影響をおよぼす土壌温度・水分の変化や、コメ品質や高温不稔に直接関係した群落の温度環境(葉温や穂温)、病虫害発生と直接関わる群落の濡れ時間などが考慮されていない。本研究で開発した「耕地微気象シミュレータ」を用いれば、これらの影響を考慮したコメ収量・品質の将来予測が実施可能となり、国や自治体レベルでの温暖化に対する効果的な適応技術の開発に貢献できる。
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