研究課題/領域番号 |
20H03134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松本 和也 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (20298938)
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研究分担者 |
根本 充貴 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (10451808)
松橋 珠子 近畿大学, 先端技術総合研究所, 講師 (60504355)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | バイオマーカータンパク質 / 枝肉形質 / 機械学習 / 肉用牛 / 生体評価 / 産肉形質 / プロテオミクス / 肥育牛 / プロテオミクス解析 / 生体評価法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、肉用牛の肥育期間中に経時的に採取した血清を対象とした定量プロテオミクスSWATH解析情報に基づく肉用牛の産肉形質の発育状態や肥育状態を生体評価するシステムの開発と、その結果得られる血清バイオマーカータンパク質の情報を基盤とした産肉制御の分子機構の統合的理解を目指す。本研究の成果は、これまでその詳細が不明であった肥育期間中の肉用牛における産肉形質の発育に関与する分子機構の解明に資する新しい知見の獲得が期待される。さらに、本研究成果の生体評価システムが肉用牛の生産現場に実装された場合、農家が持つ経験値に依存した農業経営から科学的根拠に基づく農業経営への転換の基盤構築に貢献する。
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研究成果の概要 |
黒毛和種肥育牛の血清サンプルを供試して、定量プロテオミクスSWATH法によりタンパク質135種類を定量し、牛の産肉形質を生体評価する予測モデルを構築した。具体的には、枝肉成績(枝肉重量・ロース芯面積・バラの厚さ・皮下脂肪の厚さ・歩留基準値・脂肪交雑・オレイン酸濃度)を目的変数とした重回帰分析にて予測モデルを構築し、データ前処理(欠損値補完)による予測精度向上を実施した。 また、構築された生体評価予測モデル中の血清バイオマーカータンパク質の生理学的機能を、IPA解析によって推測し、飼養管理技術への応用について検討し、枝肉重量やBMSナンバーの向上に関連していると考えられる因子が複数発見された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者を中心とする研究グループでは、畜産業界の悩みの一つである「肉質は牛を出荷しないと分からない」の解決を目指して、採血検体を用いて肉用牛を生体のまま分子レベルで把握して個々の肉用牛の産肉形質を出荷前kに生体予測診断できる、リキッド・バイオプシー生体予測診断サービス技術 “AIビーフ(商標登録)”((独)農畜産業振興機構「畜産の情報」2023年10月号)を開発してきた。本研究課題の成果は、その予測技術の精度向上と、予測に使用するバイオマーカータンパク質群の関係性に科学的根拠を示す内容であり、旧態依然とした畜産業界のデジタル化に寄与し、持続可能な畜産業の創出に貢献するものと判断される。
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