研究課題/領域番号 |
20H03151
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
大浜 剛 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (50579018)
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研究分担者 |
大松 勉 東京農工大学, 農学部, 准教授 (60455392)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | Protein Phosphatase 2A / がん幹細胞 / がん幹細胞性 / Protein phosphatase 2A / SET / がん |
研究開始時の研究の概要 |
近年、がんの再発・転移・治療抵抗性の原因としてがん幹細胞が注目されているが、幹細胞性維持の分子機構が十分に解明されておらず、がん幹細胞を標的とした創薬は実現していない。本研究の目的は、「がん幹細胞性」維持機構への理解を深めることで、創薬実現への足がかりにすることである。具体的には、申請者が昨年報告したがん増悪因子SETがProtein Phosphatase 2A(PP2A)の活性を阻害することにより幹細胞性が維持される分子機構の詳細を解明するとともに、PP2AとSETのタンパク質間結合(PPI)を標的とした化合物の抗がん剤としての適応の可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
近年、がんの再発・転移・治療抵抗性の原因として「がん幹細胞」の重要性が明らかになり、これを標的とした創薬が注目されている。本研究では、タンパク質脱リン酸化酵素PP2Aとその阻害タンパク質SETを中心に、がん幹細胞が幹細胞性を維持する分子機構の詳細を明らかにするとともに、SETとPP2Aのタンパク質間結合を標的とした新たな創薬戦略の可能性を解析した。その結果、がんにおいてSET発現が上昇する分子機構の解明や、SETとPP2Aの結合を解離させる低分子化合物の同定などの成果が得られた。一連の研究成果は、プロジェクト期間中に3報の原著論文として発表され、現在2つの研究課題についても発表準備中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、がん幹細胞の幹細胞性維持機構を脱リン酸化酵素の活性阻害機構の解明を通して明らかにするものである。リン酸化酵素キナーゼと比較して脱リン酸化酵素ホスファターゼの研究は遅れており、キナーゼ阻害剤は分子標的抗がん剤として幅広く用いられているが、同じベクトルの作用を示すホスファターゼ活性化剤は、未だに上市されていない。ホスファターゼ活性化薬は、キナーゼ阻害剤との相加・相乗効果や、キナーゼ阻害剤に抵抗性または耐性を獲得した症例に対する効果が期待できる。
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