研究課題/領域番号 |
20H03168
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 (2021-2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020) |
研究代表者 |
鈴木 伸之介 基礎生物学研究所, 生殖細胞研究部門, 助教 (00755994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 未分化精原細胞 / 精巣 / 脱分化 / 精子幹細胞 / 培養系 / シングルセル / クロマチン動態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、精巣内のProgenitorで生じるSSCsへの脱分化誘導メカニズムの全貌解明を目的とし、申請者が同定した In vivoの4種類の細胞集団をそれぞれ可視化し、細胞系譜をモニタリングする。次に、 In vivoの4種類の細胞集団における遺伝子発現の変化および染色体動態の変化を解析し、申請者が有するIn vitro分化系における継時的な解析結果と比較することにより、In vitro分化系とIn vivoの細胞系譜の関連性を確認する。最終的には、In vivoでProgenitorの脱分化を誘導する因子を同定することを目指す。
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研究実績の概要 |
代表者のin vivoの解析から80%のマウス精子幹細胞 (SSCs: Spermatogonial Stem Cells)は非分裂期にあることや、SSCsへと脱分化することが報告されている分化の進んだ前駆細胞(progenitor)の中でも前期Progenitorのみが、SSCsへと脱分化する可能性が強いことも明らかにしている (Suzuki S et al., 2021, Cell reports)。本研究では、精巣内のProgenitorで生じるSSCsへの脱分化誘導メカニズムの全貌解明を目的としている。昨年度作出した新たなレポーターマウスを解析したところ、本研究目的に合致したレポーターの発現が確認できた。一方で、代表者が所属する研究室に設置されたライブイメージング装置では、レポーターのシグナルが十分に検出できなかった。そこで、レポーターの発現を増加させるため、ホモ化した。その結果、レポーターのシグナルが十分検出できた。また代表者が確立したSSCsの生体外において、分化の抑制および脱分化の促進に関与していることが確認されたシグナル伝達経路を生体内での役割を確認した。さらに、代表者が既に発表している生体内のSSCsの分化もしくは脱分化に関与するmTORC1シグナル伝達経路(Suzuki S et al., 2021, Cell Rep)との関係性も確認した。その結果、新たなシグナル伝達経路とmTORC1シグナル伝達経路を両方抑制した場合、それぞれ単独で抑制した場合よりも、精子形成に大きな障害が起きていることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウィルスの影響により、一時研究に遅れが見られたが、単一細胞レベルの遺伝子発現解析がスムーズに進み、少なくともIn vitro実験系においては、SSCsの分化もしくは脱分化を制御する新たなシグナル伝達経路が同定でき、in vitroのみならず生体内においても精子形成に重要な働きを持っていることが確認された。また、昨年度に新たに導入したレポーターマウスにおいて、本研究目的に合致したレポーターの発現が確認できたため、ライブセルイメージングが可能となり、新たなシグナル伝達経路が生体内においてSSCsの分化もしくは脱分化をどのように制御しているか直接的に確認できる状況が整った。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で同定したシグナル伝達経路の抑制が、精巣内のSSCsやProgenitorへどのように影響を与えるかを免疫蛍光染色でさらに詳しく確認する。また、新たなレポーターマウスにおいてそのシグナル伝達経路を抑制した場合の精巣内のSSCsやProgenitorの挙動をタイムラプスイメージングにより、評価する。
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