研究課題/領域番号 |
20H03171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
成瀬 智恵 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30372486)
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研究分担者 |
杉原 一司 京都大学, 医学研究科, 技術職員 (10377418)
浅野 雅秀 京都大学, 医学研究科, 教授 (50251450)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | マウス / デグロン / プロテインノックダウン / PD-1 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫機能のブレーキの役割を持つPD-1を阻害することで,免疫細胞によるがん細胞の傷害活性を高めるがん免疫療法は,高い治療効果が認められるものの,自己免疫疾患を発症する例がある。また,再発した場合同じ治療を繰り返すのは負担が大きいといった問題がある。そこで,本研究は,標的タンパク質を狙った時期に破壊するデグロンシステムを用いて,がんおよび再発がんが簡便に治療できるシステムを開発することを目的とする。本研究により、簡便にがんの排除が可能となる治療法の提案ができれば,波及効果は非常に大きいと考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究では、標的タンパク質を薬剤依存的に分解できる新しい方法であるプロテインノックダウン法(デグロンシステム)を用いて、培養細胞やマウスでPD-1を薬剤投与時にのみ分解できるシステムの確立を試みた。Jurkat細胞およびCD3陽性脾臓細胞に発現させたPD-1-SAMShタグ融合タンパク質は、薬剤の投与により分解された。MC-38腺癌細胞を移植したPD-1-mCherry-デグロンタグノックインマウスに薬剤を投与したところ、MC-38の増殖が抑制された。さらに、致死放射線照射後にKI骨髄細胞を移植した野生型マウスは、薬剤投与によって移植したMC-38細胞を排除することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物個体での内在性タンパク質に対するプロテインノックダウンシステムは,タグが致死的であることや,発現量の制御等の困難により,未だに困難である。本研究は、必要な時だけ特定のタンパク質を分解して減らすことのできるデグロンシステムによって、マウス生体内の内在性タンパク質を機能阻害できることを示した最初の例の1つであり、様々な生物現象や病気の治療法の研究などに応用することが期待できる。
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