研究課題/領域番号 |
20H03185
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加納 純子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10323809)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 染色体 / テロメア / サブテロメア / クロマチン / ヒストン / バウンダリー / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
一般的に真核生物は、遺伝情報であるDNAを含む線状染色体をもつ。線状染色体の末端には「テロメア」と呼ばれるドメインが存在し、生命維持に重要な役割を果たしている。そして、テロメアに隣接して「サブテロメア」と呼ばれるドメインが存在する。本研究課題では、テロメアとサブテロメアの構造維持の重要性を明らかにすることを目的とする。大腸菌などは環状染色体を持つのに対して、なぜ真核生物はテロメアを含む“線状の”染色体を持つのか?サブテロメアのクロマチン構造はどのようにして形成され、その範囲はどのように決定されるのか?という疑問を明らかにする。
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研究成果の概要 |
真核生物の線状染色体の最末端にはテロメアと呼ばれるドメインが存在し、そのテロメアに隣接して「サブテロメア」と呼ばれるドメインが存在する。本研究課題では、サブテロメアの構造維持の分子機構を明らかにすることを目的とした。分裂酵母のサブテロメアに特異的に形成される凝縮クロマチン構造Knobの形成に関与する因子を同定し、様々な解析を行ったところ、Knob構造形成にはヒストンH2A-S121のリン酸化、ヒストンH3-K36のメチル化、ヒストンH4の脱アセチル化が重要であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サブテロメアには様々な遺伝子配列が含まれており、ヒトではサブテロメア遺伝子は様々な疾患と関連していることが知られている。サブテロメアで形成される凝縮クロマチン構造は、そこに存在する遺伝子の発現を抑制することから、今回の研究成果は、正常な凝縮クロマチン構造形成が遺伝子発現を正常レベルに維持するための機構を明らかにできたと言える。今後は、ヒトのサブテロメア関連の疾患の原因究明につながることが期待される。
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