研究課題/領域番号 |
20H03194
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
秋田 総理 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 准教授 (50751418)
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研究分担者 |
加藤 公児 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 構造生物学推進室, テニュアトラック研究員 (30452428)
宮崎 直幸 筑波大学, 生存ダイナミクス研究センター, 助教 (00634677)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 光合成 |
研究開始時の研究の概要 |
褐藻の光合成反応の中心を担っている光化学系I(PSI)および光化学系II(PSII)複合体の構造と機能はよく分かっていない。特に褐藻で働いているアンテナ色素には、クロロフィルcとフコキサンチンが結合しており、緑色植物が利用できない青~緑色の光を高効率で利用できるのに加え、絶えず大きく変化する光環境に適応した高い光保護能力を備えている。本研究では、褐藻から光化学系I-フコキサンチンクロロフィルa/cタンパク質超複合体(PSI-FCPI)と光化学系II-フコキサンチンクロロフィルa/cタンパク質超複合体(PSII-FCPII)を単離し、その原子構造をクライオ電子顕微鏡単粒子解析法によって決定する。
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研究成果の概要 |
本研究では、褐藻から光化学系I-フコキサンチンクロロフィルa/cタンパク質超複合体(PSI-FCPI)を単離し、その原子構造をクライオ電子顕微鏡単粒子解析法によって決定することを目的に研究を行った。 褐藻Cladosiphon okamuranusを破砕し、回収したチラコイド膜をフレンチプレスにかけることで、界面活 性剤による可溶化効率が改善されることがわかった。チラコイド膜の濃度・界面活性剤の種類・界面活性剤の濃度・温度・可溶化の時間などを様々に変え、PSI-FCPIがより可溶化される条件を決定した。このサンプルを使って、クライオ電顕のデータを収集しデータの解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、赤色系統の光合成生物である褐藻から光化学系I-フコキサンチンクロロフィルa/cタンパク質超複合体(PSI-FCPI)を単離し、その原子構造から複合体中の色素の配置や結合様式、タンパク質サブユニット間の相互作用、エネルギー伝達様式を解明することを目的とした。また、解明した構造を緑色系統の光合成生物が 持つPSI-光捕集タンパク質超複合体(PSI-LHCI)と比較する事で、異なる波長の光を吸収するために、赤色系統の光合成生物がどの様に光合成分子装置を進化させてきたかを明らかにすることを目的とした。これらの知見が持続可能な社会を構築するための光合成触媒へ応用されることを期待している。
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