研究課題/領域番号 |
20H03197
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
原 幸大 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (80729343)
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研究分担者 |
橋本 博 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (40336590)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | X線結晶構造解析 / 染色体凝縮 / コンデンシン / HEAT-kleisin相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、脊椎動物の染色体凝縮を担うコンデンシンのnon-SMCサブユニットの結晶構造を高分解能で決定すると共に、ヌクレオソームやSMCサブユニットとの複合体を再構成し、SAXS、Cryo-EMにより動的挙動を解析する。また、染色体の再構成系を用いた構造機能相関解析を通して、菌類のモデルでは説明できない脊椎動物特有の染色体凝縮の作用機序を原子レベルで明らかにすることにある。染色体凝縮の機能不全はがんや小頭症を引き起こすことから、その分子メカニズムを理解することで抗がん剤創薬が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では脊椎動物の染色体凝縮を担うコンデンシンの特異的サブユニットに着目し、SMCサブユニットによる動的構造変化を制御し、染色体凝縮における2種類のコンデンシンの機能的役割の差異を生み出すメカニズムの解明を目指した。具体的には、コンデンシンI・IIのnon-SMCサブユニット(CAP-G/D2-H、CAP-G2/D3-H2)のX線やクライオEMによる構造解析を目指した。(1) CAP-G-H-DNA複合体の結晶化、(2) CAP-D2-H組換えタンパク質の安定性評価、(3) CAP-G2-H2のクライオEM測定、(4) CAP-D3-H2発現系の構築とその評価について報告する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでSMC複合体の様々な部分構造が報告され、リング構造の形成やその開閉制御機構に関する理解が進んだ。一方で、HEATリピートサブユニットが原核生物型には存在せず、真核生物型だけに何故存在するのか、染色体動態をどのように制御しているのかは不明な点が多い。脊椎動物のコンデンシンI・IIはnon-SMCサブユニットが異なるだけで染色体の軸構造とループ領域の作り分けをどのようにして可能にするのか知ることは興味深く、真核生物が長大なゲノムDNAをどのように折りたたみ制御しているのかを知るための一助となる。さらに染色体凝縮過程を標的とした新規抗がん剤や抗菌剤の創出など、産業活用につながる。
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