研究課題/領域番号 |
20H03200
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
糟谷 豪 自治医科大学, 医学部, 助教 (80845115)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 電位依存性K+チャネル / KCND / KCNQ / 修飾サブユニット / イオンチャネル / 電位依存性チャネル / 構造生物学 / 電気生理学 / てんかん / 構造生物科学 / 生理学 / 電位依存性カリウムチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
電位依存性K+チャネルKCNQ2は、良性から難治性まで様々な病態のてんかんの原因として知られる。KCNQ2の活性化には、膜リン脂質の一種であるPIP2の結合が必須であり、PIP2の結合がもたらす構造変化がチャネル開閉を可能にする。その一方で、てんかんの原因となるKCNQ2の変異は、PIP2の結合やチャネル開閉に必要な構造変化を阻害する。本研究では、クライオ電子顕微鏡法を用い、KCNQ2の構造を決定する。そして、チャネル活性を制御する仕組みや、KCNQ2の変異がチャネル活性に影響を与える仕組みを解明する。
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研究成果の概要 |
電位依存性K+チャネルが修飾サブユニットと結合し、電位依存性や活性化不活性化のキネティクスを変化する構造生物学的および生物物理学的な基盤を明らかにした。KCNQ2については現在も構造決定および電気生理学・光生理学を用いた解析を継続している。KCND2に関しては、その修飾サブユニットのKChIP1とDPP6Sが結合した構造の決定と作動する仕組みの解明に至った。またKCNQ1に関しては、その修飾サブユニットのKCNE3が作動する仕組みの解明に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電位依存性K+チャネルは、興奮性細胞における神経伝達や活動電位の形成、非興奮性細胞におけるK+リサイクルや恒常性維持など様々な機能に関わる重要な膜タンパク質である。電位依存性K+チャネルの多くはリガンドや修飾サブユニットなど多くの因子の調節を受け機能するが、その仕組みの多くは未だ不明である。本研究では、神経細胞間の情報伝達に関与するKCND2、上皮細胞のK+リサイクルに関与するKCNQ1について、それぞれ構造情報をもとに修飾サブユニットが機能を調節する仕組みを明らかにした。これらの情報は、立体構造や作動機構をもとにした薬剤開発などにつながることが期待される。
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