研究課題/領域番号 |
20H03204
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
高橋 康弘 埼玉大学, 理工学研究科, 名誉教授 (10154874)
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研究分担者 |
藤城 貴史 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20740450)
和田 啓 宮崎大学, 医学部, 教授 (80379304)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 鉄硫黄クラスター / 鉄硫黄タンパク質 / 生合成 / マシナリー |
研究開始時の研究の概要 |
鉄硫黄(Fe-S)タンパク質は、コファクターとして [2Fe-2S]、[4Fe-4S] などのFe-Sクラスターを持つタンパク質の総称であり、エネルギー代謝から、遺伝子発現の制御にいたるまで、生命活動の根幹を担っている。本研究では、2種類のFe-Sクラスター生合成系、ISCとSUFマシナリーが、それぞれどのようにしてFe-Sクラスターを組み立てるのかという、生合成反応の核心部分を明らかにすることを目的とする。さまざまな解析手法を結集して、“Fe-Sクラスターの中間体”ならびに“構造変換”を捉え、“過渡的な中間状態”の解明に挑む。
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研究成果の概要 |
本研究では、鉄硫黄(Fe-S)クラスターの多様な生合成系について構造と機能の解析を進め、以下の要点を明らかにした。(1)クラスターの硫黄を供給するシステイン脱硫酵素の反応機構・阻害機構を明らかにした。(2)ISCマシナリーの中核成分IscUについて、Fe-Sクラスターの不安定な生合成中間体を保持した状態の構造を捉え、またHscA-HscBによってもたらされるコンフォメーション変化の意義を明らかにした。(3)SUFマシナリーのプロトタイプとして、偏性嫌気性のアーキアやバクテリアに分布するSufB*2C2型を同定し、そのユニークな特性から生合成系の進化的変遷の道筋や要因を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Fe-Sクラスター生合成システムの作動機構と多様性について、鍵となるいくつかのポイントを世界に先駆けて明らかにすることができた。独自に研究の方向性を見定めて、オリジナルのin vivo実験系とin vitroの生化学的ならびに構造解析を有機的に関連させつつ発展させた成果である。これらはFe-Sクラスター生合成の本質に迫る重要な知見であり、学術的な意義は極めて大きい。
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