研究課題/領域番号 |
20H03222
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 博章 京都大学, 薬学研究科, 教授 (90204487)
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研究分担者 |
潘 東青 京都大学, 薬学研究科, 特定研究員 (50710787)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | トランスポーター / ATP / 膜タンパク質 / 立体構造解析 / 多剤認識 / 多剤耐性 / 構造生物学 / CryoEM / X線結晶解析 / 構造薬理学 / X線解析 / 立体構造 / ATP |
研究開始時の研究の概要 |
本申請は、生体防御の最終バリアーであると同時に癌の獲得多剤耐性の原因であるATP結合カセットトランスポーターABCB1が、1)非常に多種多様な化学構造の分子を排出できる能力、2)極めて効率的な基質輸送と動力獲得の化学反応(ATP結合と加水分解)を共役させて能動輸送を実現する能力に焦点を当てる。そして、それら作用に関わる多段階過程を同定しその構造研究を行う。すなわち、それぞれの反応過程の立体構造のスナップショットを撮り、基質が反応に伴い輸送されて行く過程で、トランスポーターがどのように構造変化しているのか、それらを実現する動力エネルギー供給の仕組みはどうなっているのか、構造基盤を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、生体防御の最終バリアーであると同時に癌の獲得多剤耐性の原因であるATP結合カセットトランスポーターABCB1が、1)非常に多種多様な化学構造の分子を排出できる能力、2)極めて効率的な基質輸送と動力獲得の化学反応を共役させて能動輸送を実現する能力の構造基盤を解明するために、それら機能の鍵となるマシーナリーの構造解析、反応に伴う構造変化を捉えるための単寿命X線結晶構造解析法の確立、さらに、部位特異的に導入したトリプトファンの蛍光を利用して基質結合を特異的に検出する方法の確立を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜トランスポーターは、生体膜に挿入されている重要なタンパク質であり、細胞内へ栄養素を吸入したり、細胞外へ代謝廃棄物や毒性化合物を排出している。これまで多くの膜トランスポーターの立体構造が明らかにされてきたが、未だ未解明の謎として以下の疑問が残されている。すなわち、どのようなメカニズムで膜トランスポーターは、輸送に必要な動力となるエネルギーを細胞から得ているのかである。ATP Binding Cassette (ABC)トランスポーターは、ATPを動力源として膜を介する能動輸送をしており、その障害は重篤な病気を引き起こすことが知られていることから、その謎の解明は健康長寿社会の発展にも有益である。
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