研究課題/領域番号 |
20H03225
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森垣 憲一 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 准教授 (10358179)
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研究分担者 |
林 文夫 神戸大学, 理学研究科, 名誉教授 (80093524)
鈴木 健一 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (50423059)
笠井 倫志 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 特任准教授 (20447949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 生体膜 / 膜タンパク質 / 1分子計測 / 脂質ラフト / エクソソーム / 人工膜 / 受容体 / 細胞外小胞 / ラフト / GPCR |
研究開始時の研究の概要 |
細胞膜のヘテロな脂質環境は、膜タンパク質の膜内における分布や分子間相互作用に影響を与え細胞機能に重要な役割を果たす。本研究は、人工膜と接する厚さ100nm以下のナノ空間に細胞内の微小環境を再現し、膜タンパク質の物性と機能を1分子蛍光観察で定量的に評価する。それらの定量的情報を「膜タンパク質の分子物性」と定義して系統的に取得することで、膜機能を分子レベルで理解する新しい方法論を確立する。
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研究成果の概要 |
細胞膜はヘテロな脂質環境を持ち膜タンパク質の膜内局在や集合は機能調節に重要な役割を果たすと考えられている。本研究は、パターン化人工膜とナノ空間を用いて膜タンパク質の物性や機能を定量的かつ超高感度に解析する技術を開発した。細胞膜を薬剤処理することで得られる膜小胞、および細胞より分泌されるエクソソームを、ナノ空間において融合・展開して平面膜を形成し膜タンパク質の2次元拡散を1分子蛍光観察することに成功した。また、厚さの制御されたナノ空間を用いて膜タンパク質を1分子蛍光観察する技術を開発した。これらの技術により将来、多様な膜タンパク質の物性や機能を解析、理解することが可能になるものと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜タンパク質は、細胞内においてシグナル伝達など重要な機能を担い、疾患などにも深く関与しているため、医薬品の重要な標的になっている。膜タンパク質の機能は脂質膜の組成や分布にも影響を受けていると考えらてるが、生体膜内における機能制御機構を生きた細胞を用いて詳細に検証することは非常に困難である。本研究により、細胞由来の膜小胞をパターン化人工膜に組み込んで、膜タンパク質の物性や機能をナノ空間で精密に計測することが可能になった。この成果は、膜タンパク質の機能を分子レベルで定量的に評価することを可能にし、疾患メカニズムの解明、医薬品開発にも貢献できるものと考えられる。
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