研究課題/領域番号 |
20H03235
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新里 宙也 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70524726)
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研究分担者 |
山下 洋 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(長崎), 主任研究員 (00583147)
鈴木 豪 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(長崎), 主任研究員 (30533319)
將口 栄一 沖縄科学技術大学院大学, マリンゲノミックスユニット, グループリーダー (90378563)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | サンゴ / 褐虫藻 / 共生 / 遺伝子 / ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
サンゴ礁は、地球上で最も生物多様性の豊かな生態系の一つである。サンゴ礁を形成する造礁サンゴは、細胞内の共生藻類と密接な相利共生関係を築いている。サンゴと藻類の共生関係の崩壊である白化現象が頻発し、世界中でサンゴ礁が減少を続けている一方、サンゴ礁の基盤となるサンゴ-藻類の共生メカニズムやその成立・維持の分子機構は、未だ多くが謎のままである。本研究は、実際の海の中でのサンゴと藻類の共生関係が、どのように成立・維持機構されているのか、異なる共生様式を持つサンゴの比較ゲノムや自然界のサンゴと藻類の共生関係を反映した実験システム、分子生物学的手法を駆使し、正確に理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
刺胞動物である造礁サンゴは、褐虫藻と呼ばれる単細胞藻類を細胞内に共生させ、両者は相利共生関係を築いている。地球上で最も生物多様性の豊かな海洋生態系であるサンゴ礁は、共生する褐虫藻から莫大な栄養を得たサンゴが基盤となり支えている。しかし地球温暖化が進行する現在、その共生関係の崩壊である白化現象が世界中で報告されている。しかしサンゴと褐虫藻の共生関係が、どのように成立・維持されているのか、遺伝子レベルでは十分解明されていない。本研究では、実際の自然界で褐虫藻との共生に働くサンゴの遺伝子の特定と、サンゴと褐虫藻、さらには海洋生物の共生メカニズム解明のためのゲノム基盤の整備を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミドリイシ属サンゴから単離された株を含む、由来の異なる複数の褐虫藻培養株を感染させ、それぞれの株に対するサンゴの遺伝子発現応答を比較することで、本来の共生相手である褐虫藻との共生に関わる遺伝子群を効率的に絞り込むことに成功した。毎世代ごとに環境中から褐虫藻を獲得する水平伝播型と、親から褐虫藻を受け継ぐ垂直伝播型の両方の共生様式を示すサンゴのゲノム解読や、他の海洋共生生物のゲノムを解読し、海洋生物の共生メカニズムを解明するためのゲノム基盤を整備することができた。
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