研究課題/領域番号 |
20H03244
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
舟橋 啓 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70324548)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | 画像解析 / 機械学習 / 深層学習 / 細胞系譜 / 細胞追跡 / 発生・分化 |
研究開始時の研究の概要 |
生命の発生は多数の細胞分裂により成り立ち、その現象の理解には細胞分裂の過程を記述できる細胞系譜の作成が有用である。本研究の目的は、時系列で取得される顕微鏡画像から物体(細胞)を間違いなく捕らえ、追い続けることで自動的かつ正確な細胞系譜を構築するアルゴリズムを開発することである。これにより、定量生物学やシステム生物学に代表される画像解析を活用した生命科学研究の効率化への貢献を目指す。
|
研究成果の概要 |
深層学習(Deep Learning)を利用することで、今まで困難だったマウス胚発生の3次元時系列蛍光顕微鏡画像から細胞の移動・分裂の両者を高精度にトラッキングする画像処理アルゴリズムを開発した。既存のトラッキングアルゴリズムでは細胞の移動と分裂を同時に検出することが困難であり、細胞分裂トラッキングの精度は非常に低くなってしまうといった問題点があった。本研究課題では、深層学習と整数計画法を組み合わせたトラッキングアルゴリズムを開発し、40細胞期までの正確な細胞追跡を行うことに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、当研究課題で開発したOHモデルおよびMHモデルは細胞分裂を含む細胞動態を90%近い精度で細胞追跡を行うことに成功し、初期マウス発生過程における胚の1細胞ごとの動態を定量的に比較することが可能であることが示された点が挙げられる。 社会的意義としては本研究課題で提案された細胞追跡アルゴリズムを用いることで、経験的に定められた指標に代わる、産仔作出能との関連性が高い「胚の質を評価し得る指標」の確立が期待される点が挙げられる。
|