研究課題/領域番号 |
20H03257
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
岡 敏彦 立教大学, 理学部, 教授 (40263321)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | ミトコンドリア品質管理 / ミトコンドリア / 品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
ミトコンドリアは,ATP産生を代表とする多彩な細胞機能を担うだけでなく,固有のDNAを有する「細胞内共生」オルガネラとして,細胞との協調的なバランスを維持している。 近年,障害を受けたミトコンドリアの排斥機構についての詳細な分子メカニズムが明らかになった。しかし,そのような排斥機構は膜電位消失という内的要因のみで起こると考えられてきた。私達が明らかにしたcAMP/PKA経路の関与は,様々なミトコンドリア外のシグナル経路が排斥機構を調節する可能性を示した。 本研究では,これまで未解明であったミトコンドリア外シグナルによる障害ミトコンドリア排斥の調節機構の総合的な理解を目指す。
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研究成果の概要 |
酸化ストレスにより障害を受けたミトコンドリアは膜電位が低下し,最終的にオートファジー機構により選択的に排斥される(ミトコンドリア品質管理の機構)。しかし,ミトコンドリアの品質管理機構を細胞がどのように調節しているかについては,まだ多くの不明な点が残る。私達は,ミトコンドリアに関連する解糖系や低酸素条件が品質管理に与える影響を検討し,解糖系酵素のミトコンドリア局在機構と品質管理への寄与,そして低酸素でのミトコンドリアのユビキチン化亢進を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,細胞内外の多様な環境変化に起因する異なるシグナル経路に着目して,ミトコンドリア機能の調節機構を明らかにしようとする点が特徴であり,特にミトコンドリアの代謝経路の上流である解糖系および下流の酸素消費との関連性を検証した点がユニークである。本研究で得られる結果は,ミトコンドリアの機能と品質管理の理解に寄与するだけでなく,PINK1やParkinを原因遺伝子とする遺伝性パーキンソン病の発症メカニズムを理解する一助となることが期待される。
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