研究課題/領域番号 |
20H03261
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 洋 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (10211939)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 細胞競合 / 着床前胚 / 細胞分化 / エピブラスト / Hippo シグナル / Hippoシグナル / YAP / 細胞死 |
研究開始時の研究の概要 |
発生はなぜ正確なのか?胚内の個々の細胞の状態には「ばらつき」があるが、胚がばらつきを克服して正確に体を作る仕組みはほとんど分っていない。本研究では、我々の最新の知見である着床前マウス胚においてエピブラスト形成時の細胞競合(細胞間コミュニケーションによる不適合細胞の排除)によるばらつきの解消が、正確な発生を可能にする仕組みの一つであると考え、その分子機構と発生の正確性に果たす役割とを明らかにする。
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研究成果の概要 |
胚内の個々の細胞の状態には「ばらつき」があるが、胚がばらつきを克服して正確に体を作る仕組みはほとんど分っていない。本研究は、その仕組みの1つである、我々が発見したマウス着床前胚のエピブラスト形成時の細胞競合による細胞分化状態のばらつき解消現象に注目し、その仕組みと役割との解明を目的とした。遺伝子発現の比較から細胞競合に関わるシグナルの候補を得、また、網羅的スクリーニングが可能なES細胞を用いた細胞競合模倣系を樹立した。さらに、細胞競合の抑制は着床後初期胚で一過的な細胞配置の乱れを起こすが、次第に補正されることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義は、発生過程で見られる数少ない生理的な細胞競合現象であるマウス着床前胚のエピブラスト形成時の細胞競合について、その分子機構を解明するための具体的な手掛かりを与えたこと、また、その着床後胚における役割を明らかにしたことである。特に、着床後初期胚の組織構築の乱れが次第に補正されたことは、胚は細胞競合以外にも発生を正確に進める仕組みを持つことを示す重要な知見であり、今後、その仕組みの研究も進めることにより胚の持つ多様な発生調節能力の解明につながることが期待される。
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