研究課題/領域番号 |
20H03271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大谷 美沙都 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (60435633)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 植物細胞壁 / 非セルロース性多糖 / ペクチン / 道管 / 道管細胞 / 細胞壁 |
研究開始時の研究の概要 |
陸上維管束被子植物にとって、水や無機塩類を輸送する道管細胞の機能制御は非常に重要である。これまで道管細胞の通水能力制御についてはリグニン化した二次細胞壁に注目が集まり、一次細胞壁の役割については情報が乏しいのが現状である。そこで本研究では、植物細胞の一次細胞壁に特徴的な非セルロース細胞壁多糖ペクチンに焦点をあて、道管細胞機能制御におけるペクチンダイナミクス制御の役割を明らかにする。さらに、基部陸上植物や仮道管をもつ裸子植物との比較発生進化学的解析を行い、ペクチン制御による細胞機能制御が植物進化上どのように獲得されてきたのか、制御分子プログラムの進化的変遷を明らかにする。
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研究成果の概要 |
陸上植物にとって、水や無機塩類を輸送する道管機能制御は非常に重要である。本研究では、植物細胞の一次細胞壁に特徴的な非セルロース細胞壁多糖の道管機能制御における役割の解明を行った。その結果、道管機能制御に関わる新規の細胞壁多糖修飾酵素遺伝子を複数同定することに成功し、さらにこうした酵素は、細胞内ではなく細胞壁で機能制御を受ける可能性を突き止めた。以上は、道管における一次壁ダイナミクス制御の分子機構と重要性を新規に明らかにする意義深い成果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物細胞壁に含まれる非セルロース性多糖は工業的に重要なバイオリソースであり、例えば一次壁に多く含まれるペクチンは食品工業で重用される重要多糖である。本研究で見出された新規の非セルロース性多糖修飾・分解酵素は、食品工業的新技術や次世代型バイオマテリアル開発への応用展開可能な基盤となりうる。さらに道管機能性は植物の成長を直接左右する重要な形質であり、本研究成果は作物や穀物成長制御技術開発に繋がる高い応用性を有している。
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