研究課題/領域番号 |
20H03291
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
戸田 浩史 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 助教 (80862010)
|
研究分担者 |
白木 賢太郎 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90334797)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
|
キーワード | ショウジョウバエ / 睡眠 / 遺伝学 / 生化学 / 行動学 / 物性 / 相分離 / 免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠は現代の先進国の国民が抱える共通の悩みであるにもかかわらず、その社会要請に現代生物学は答えられていない。これは主に、睡眠がどのような分子メカニズムで制御されているのか、という根本的な問いに答えられていないためである。哺乳動物個体が細菌感染などによって病気になると睡眠が深く長くなることが知られているが、ショウジョウバエも同様であり、抗菌ペプチド’Nemuri’が重要な役割を果たしていることが強く示唆されている。本研究では、Nemuriの作用メカニズムを探る中で、睡眠と生体防御の関連を分子レベルで理解することを目標とする。
|
研究実績の概要 |
睡眠は神経系を有するあらゆる動物に保存されている現象である。その重要性は明白であるものの、睡眠制御の分子神経学的基盤の理解やその本質的な役割に関しては謎のままである。本研究では、分子遺伝学的操作に優れているショウジョウバエをモデル生物に用い、睡眠の分子神経学的基盤のメカニズムの理解に迫ることを目標とする。申請者はこれまでに、ショウジョウバエを用いて、睡眠を誘引する因子を探索すべく、独自の行動スクリーニングをおこなった。その結果、睡眠を非常に強く誘引する因子、Nemuriを同定することに成功した。そこで、本申請課題では、このNemuriに着目し、nemuriの睡眠誘引メカニズムを遺伝学的、及び、生化学に明らかにすることを目指す。当該年度は、Nemuriと相互作用する因子に関するRNAiノックダウンを用いて様々なストレス誘因性睡眠に重要であることをショウジョウバエを用いた行動学的解析から明らかにすることに成功した。また、同定したNemuri相互作用因子とNemuriがin vitroで相互作用することを確かめることに成功した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究に必要な機材、実験手法が確立し、実験のセットアップから実験の結果までの一連の流れがスムーズに進むようになった。また、コロナ渦があけ、様々な研究会で研究者達との会合が徐々に解禁されてきたため、情報や研究試薬のやり取りもスムーズにいくようになったため、今年度は大きな問題もなく、予定通りに研究が進んだ。
|
今後の研究の推進方策 |
来年度は本研究申請の最終年度となるため、論文化へ向けた仕上げの実験にむけて、これまでに積み上げた方法をフルに用い、生化学、細胞生物学、遺伝学、行動学の一連の仕上げの実験を行う。そのほか研究計画の変更や大きな問題点はない。
|