研究課題/領域番号 |
20H03295
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
篠原 良章 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10425423)
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研究分担者 |
大野 伸彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (10432155)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 海馬 / 大脳皮質 / 脳波 / カルシウム活動 / 徐波 / シータ活動 / 協調活動 / カルシウムイメージング / 皮質 / 脳領域間 / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
海馬は空間記憶やエピソード記憶の形成に必須であるが、海馬で形成された記憶は 長時間かけて大脳皮質に移動していく。この記憶移動過程を電気生理と組み合わせた全大脳皮質イメージングで検証し、解剖的な基盤を3次元電子顕微鏡で観測する。動物に分かり易い行動実験パラダイムを与え、異なる情報を処理する皮質間の同調活動が生じるようにする。その学習過程を繰り返すことで、海馬との動機活動が必要であるかどうかを検証する。
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研究成果の概要 |
海馬脳波活動測定と皮質間カルシウム活動の同時計測については、概ね予定通していた通りの研究を行えた。幸い、シータ活動時と徐波活動の両方で海馬と皮質間で強い活動相関が観測でき、sharp wave and ripples(SWR)時の皮質活動以外に、シータ活動中の海馬と皮質全体の活動の相関性に関するデータも得られた。また、豊かな環境飼育と隔離環境飼育での海馬-皮質活 動の相関については、外部環境からの刺激が少ない隔離環境飼育の方が海馬-皮質活動相関が高くなるという意外な結果となった。この結果について学術誌に報告したが、大量の訂正をリバイズで要求されたため、未だに投稿に向けてデータ解析中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境依存的な脳機能の修飾は神経科学のみならず、精神医学・神経病理学上も重要な問題であり、豊かな環境飼育がなぜ神経疾患に抵抗性を示すかを解明することは重要である。もともと研究では豊かな環境で脳全般の協調活動が増大するという仮説の下実験を行ったが、それとは正反対の結果を得た。左右海馬では豊かな環境飼育で協調活動が増加するので、環境操作は回路特異的に神経活動を修飾するという結果を示した。
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