研究課題/領域番号 |
20H03297
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45010:遺伝学関連
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
風間 裕介 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (80442945)
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研究分担者 |
松永 幸大 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40323448)
FAWCETT JEFFREY 国立研究開発法人理化学研究所, 数理創造プログラム, 上級研究員 (50727394)
平野 智也 宮崎大学, 農学部, 准教授 (80455584)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 染色体 / 重複 / 重イオンビーム / エピゲノム / シロイヌナズナ / 染色体再編成 / 3Dゲノム構造 / 転座 / 逆位 / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム領域の重複、欠失、逆位、転座などの染色体再編成によって生じる構造変異は、生物の進化に大きく貢献してきたと考えられていが、遺伝子のコピー数の変化を伴わない逆位や転座どのように表現型に影響を与えるのかは不明である。研究代表者は、逆位や転座が、それぞれ周辺領域の遺伝子発現量および形態変化に影響を及ぼすと考えている。本研究では、高効率の逆位や転座を導入できる重イオンビームや、狙った箇所に逆位や転座を導入できるゲノム編集技術を駆使して、逆位や転座をモデル植物シロイヌナズナに導入し、これらが遺伝子発現や植物の表現型にどのように影響を与えるのかを調査する。
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研究成果の概要 |
逆位や転座などの染色体再編成は進化において重要であることが比較ゲノム解析で示唆されている。我々は、染色体再編成のより直接的な影響を調べるため、再編成をもつ3つの変異体において、再編成が遺伝子発現や形質に与える影響を調査した。そのうちの1つ、Ar55-as5変異体は、初期の葉の成長が遅く、花成も遅れるが、最終的な草丈は大きく、寿命も長い。この変異体では通常の染色体に加え、逆位した2番染色体と4番染色体の一部が結合した新規の染色体が存在することがわかった。この重複領域で高い遺伝子発現が見られ、H3K4me3の修飾が集積していた。新規重複染色体のクロマチンが弛緩する傾向があることを初めて示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染色体再編成が生物の進化に影響を与えたであろうことは疑う余地はない。しかし、再編成が生物の形質に与える影響についての知見は乏しく、世界中の研究者が注目するところである。従来、1本ずつの染色体が重複したトリソミーやゲノム全体が倍化したシロイヌナズナで同様な実験が行われたが、エピゲノムへの影響はそれほど大きなものではなかった。これに対し本研究では、新規に出現した重複染色体が転写活性型ヒストンであるH3K4me3を集積し、実際に高い遺伝子発現量を示すことがわかった。このようなダイナミックな遺伝子発現量の変化が生物の大進化に何らかの影響を与えたのかもしれない。今後、各遺伝子に与える影響を精査していく。
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