研究課題/領域番号 |
20H03327
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
木村 圭 佐賀大学, 農学部, 准教授 (30612676)
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研究分担者 |
長里 千香子 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (00374710)
和田 啓 宮崎大学, 医学部, 教授 (80379304)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 珪藻 / ウイルス / 弱毒化因子 / 感染生理学 / ウイルスゲノム / 弱毒課因子 / ウイルス生理学 / ウイルス生態学 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋資源生物の珪藻は、常にウイルスによる死滅の危機に曝されている。ところが最近、ウイルスの働きを抑える弱毒化因子が発見された。本研究では、弱毒化因子によって、珪藻vsウイルスの関係に生じる変化(形質・発現遺伝子・構造・形態)を解明し、天然環境における弱毒化因子の役割を解明をめざす。本研究の実施により、地球上で巨大生産力を誇る珪藻が、ウイルス感染による死滅から回避する戦略の一端を理解したい。
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研究成果の概要 |
本研究では、珪藻に感染するDNAウイルスの感染性を弱毒化する因子(サテライトウイルス様因子=SVLF)の実態そして機能について調査する研究である。珪藻Chaetoceros tenuissimusに感染するSVLFのゲノムを解析し、SVLFゲノムに殻タンパク質が高度の意保存されていること、非遺伝子領域が可変的であり、ウイルス(HV)との共通配列介して関わりを持っている可能性を見出した。また、SVLFがHVの複製を抑え、ウイルスによる珪藻の死が抑制されることを明らかに、SVLFが新規のサテライトウイルスである可能性を強く示唆する結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『珪藻』は「海の牧草」とも称され、海洋資源生物として重要である。ウイルスはこの珪藻の減耗要因であるが、天然環境ではウイルスが存在しても珪藻は死滅せず大量に存在する。本研究対象であるSVLFは、ウイルス複製を抑制し、珪藻のウイルス感染死も減少させていると考えられる。つまり、SVLFは、珪藻個体群のウイルス感染による死滅を回避する生態システムとして機能していると考えられ、SVLFの生態学的意義は非常に大きい可能性がある。
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