研究課題/領域番号 |
20H03330
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
高橋 俊一 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80620153)
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研究分担者 |
波利井 佐紀 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 准教授 (30334535)
丸山 真一朗 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (50712296)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2022年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 白化 / 地球温暖化 / 共生 / サンゴ / 高温ストレス / 回復 / 褐虫藻 |
研究開始時の研究の概要 |
海水温が異常に高くなると、サンゴは共生する藻類(褐虫藻)を失い白化する。白化直後のサンゴはまだ生きており、褐虫藻を再共生させることで回復する。しかし、その回復が遅れると、褐虫藻からの栄養が不足し、サンゴは死滅する。大規模白化により多くのサンゴが死滅していることからもわかるように、自然界では白化からの回復は容易ではない。本研究では、その原因を解明する。
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研究成果の概要 |
海水温が異常に高くなると、サンゴは共生する褐虫藻(共生性の渦鞭毛藻)を失い白化する。白化直後のサンゴはまだ生きており、褐虫藻を再共生させることで回復する。しかし、その回復が遅れると、褐虫藻からの栄養が不足し、サンゴは死滅する。大規模白化により多くのサンゴが死滅していることからもわかるように、自然界では白化からの回復は容易ではない。しかし、その理由は不明であった。本研究課題では、高温ストレスを受けた褐虫藻は、一時的に共生能力を喪失すること、またその温度感受性が褐虫藻種(タイプ)により異なることを実験的に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化によるサンゴ礁生態系の貧弱化が大きな社会問題となっており、その大きな理由の一つがサンゴの白化による死滅である。白化した直後のサンゴは生きており、褐虫藻を再獲得することで、サンゴは白化から回復することができる。しかし、自然界では、その回復が見られないことが度々あり、これが白化したサンゴの死滅を引き起こしている。本研究課題では、白化からの回復を困難にしている原因が、高温ストレスを受けた褐虫藻の共生能力の喪失であること、またその温度感受性が褐虫藻種(タイプ)間で異なることも明らかにした。これらの成果は、将来、「白化から回復促進」や「サンゴ礁保全」への応用が期待される。
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