研究課題/領域番号 |
20H03348
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桝 正幸 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20243032)
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研究分担者 |
桝 和子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50344883)
岡田 拓也 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60451697)
小金澤 禎史 筑波大学, 医学医療系, 助教 (80431691)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 皮質脊髄路 / 遺伝子改変マウス / 両側性投射 / 運動機能 / 神経投射 / ノックアウトマウス / 錐体交差 / 神経回路 / 同側性投射 |
研究開始時の研究の概要 |
皮質脊髄路は、大脳皮質から脊髄に投射し、手足の運動を制御する神経路である。正常マウスでは、延髄でほとんどの神経線維が正中を交叉し、反対側の運動を制御する。一方、Sulf1とSulf2遺伝子を欠失したマウスでは、半分の線維は正常通り正中を交叉するが、残り半分は交叉せずに脊髄に到達し、同側の運動を誘発する。これらのマウスでは、小さなエサを掴むなどの動作が上手くできないが、同側へ投射した神経線維が運動制御にどのような役割を担っているのかは不明である。そこで、本研究では、片側の大脳皮質を損傷させた時のマウスの行動を調べることにより、同側投射線維の役割を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
皮質脊髄路は随意運動を制御する主要な下行路であり、マウスでは一次運動野から投射した神経線維が延髄錐体部で正中交差した後、脊髄へ至る。本研究は、錐体交差に異常があるため皮質脊髄路が両側性投射になった遺伝子改変マウスを用いて、片側の運動野を人工受容体を用いて可逆的に抑制した時、および、凍結損傷により不可逆的に抑制した時に両側前肢の運動がどのように障害を受けるかを調べ、同側へ投射する神経線維の役割を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、一次運動野を障害した時の前肢運動障害が皮質脊髄路が両側性投射になることによりどのような修飾を受けるかを明らかにした。また、皮質脊髄路が両側性投射になった遺伝子改変マウスにおいて左右が同期した運動が増加することを明らかにした。これらの成果は、皮質脊髄路による運動制御機構の基礎的な原理を明らかにすることのみならず、脳卒中における麻痺の回復や遺伝性鏡像運動症についても示唆を与えるものである。
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