研究課題/領域番号 |
20H03354
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中嶋 藍 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (60706331)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 回路形成 / 遺伝子解析 / 情動・行動 / 社会性 / 神経回路 / 神経活動 / 遺伝子発現 / 神経回路形成 / 発生 / シナプス形成 / 細胞接着分子 |
研究開始時の研究の概要 |
神経活動は複数の神経疾患の発症に関連することが指摘されている一方で、 『どのよう な』神経活動が、発生の過程で『どのように』回路の異常と社会性の障害などの機能低下 に関連するのか、いまだ明らかにされていない。また、神経活動依存的に発現が変動するシナプス接着分子群・軸索ガイダンス分子群には、自閉症や統合失調症など神経疾患との関連性が報告されているものも多く存在する。しかしながら、その発症機構についてはいまだ不明の点が多く、これらの知見を統合して疾患のメカニズムを明らかにする統一的見解は得られていない。本申請課題では発生期の神経活動パターン異常から回路形成の破綻に至るメカニズムの解明に挑む。
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研究成果の概要 |
感覚入力は神経回路の形成と機能発現に重要であるが、その分子機構は不明な点が多い。本研究は、社会性行動との関連が深いマウス嗅覚系をモデルに、匂い入力が遺伝子発現を介して神経回路の発達・機能を制御するメカニズムの解明を目指した。網羅的遺伝子発現解析により、匂い入力は発達段階に応じて異なる遺伝子セットの発現を誘導し、それが嗅球神経回路の構造・機能の発達基盤となることが示唆された。また、発達段階に関わらず、匂い入力に依存して発現変動する遺伝子群には恐怖行動の制御に関わる遺伝子が多く含まれていたことから、これらの遺伝子を介して匂い情報に意味づけがなされ、社会性行動の制御に寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、嗅覚入力が嗅球僧帽・房飾細胞の遺伝子発現に与える影響を明らかにし、発達段階に応じて入力依存的に変動する遺伝子群の機能が異なることを示した。これは、嗅覚系の発達過程における経験依存的な神経回路の構築や再編成のメカニズムの理解に貢献する重要な知見である。また、嗅覚入力依存的な遺伝子発現制御が、匂い情報の意味づけや恐怖行動の制御に関与している可能性を示唆しており、嗅覚情報処理や匂いに対する行動制御の神経基盤の解明につながる意義がある。
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